2018/11/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にデメトリアさんが現れました。
■デメトリア > 日暮れの時刻、馴染みの花屋で買った花束を手に店を出た少女の息が――白い。
足元を掬うように流れていく風も冷たく、日に日に冬が近づいてくるのを感じさせる。
使用人のひとりが、今日は誕生日なのだと不意に口にしたから、慌てて花を買いにきた。
彼女のイメージを伝え、お任せで作ってもらった結果、白と黄色を基調とした可憐な花束が出来ていた。
抱えるとふんわりと匂いが届き、冬を飛ばして春が訪れたような気分にさせてくれる。
だからというわけではないが、少し寒いのを無理して屋敷まで歩いて帰ることに。
通常なら二十分。のんびり屋の少女の場合は三十分といったところ。
舗装され、ヒールの音をコツコツと小気味良く返してくれる道を進む。
「ん~~っ……良い香り。この季節の花は本当に癒し。」
甘い香りを嗅ぎながらの道は、肌寒くとも気にならない。
それは治安の良い富裕地区独特の、穏やかな夕暮れの光景。
■デメトリア > 屋敷に辿り着く頃には、空は夜に差しかかった色だった。
「ただいま」と言う少女を迎えてくれた彼女に花束を渡し、和やかなお祝いが始まる。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からデメトリアさんが去りました。