2018/05/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/広場」にクロエ・ラ・シャアルさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/広場」にヴァレリアさんが現れました。
クロエ・ラ・シャアル > 時刻は夜。
子供は消える代わりに大人が遊ぶ時間。

富裕地区の広場は人通りが少ないが、それでも少しだけ人の気配を感じるならば、くぐもった声も聞こえるだろうか。
そんな場所を気にした様子もなく、当然のように歩く。
唇の端には紅の液をつけ、どこか満足そうな笑みを浮かべて、歩いている。

(今日のはそれなりだったかしら。
やっぱりよいモノを食ってるのはおいしいのが多いわ)

ヴァレリア >  
少女が歩みを進める、その上空──

音もなく、赤紫色の光を帯びた蝙蝠に囲まれた、白髪のヴァンパイアがそれを覗いていた

「おいしそーなにおい、横取りされちゃったー…」

残念そうに呟いて、血色の瞳は歩いている少女をじぃっと見つめる…

「───♡
 でも、あのコもあのコで…♫」

ドレスとマントをはためかせ、ふわりと少女の目の前へと降り立ってゆく

「こんばんわ、お嬢さん♪
 素敵なディナーだったわね♡」

行く手を遮るように現れた白髪のヴァンパイアは愉しげにそう言葉を向ける

クロエ・ラ・シャアル > 「あら……」

上機嫌だった笑顔を隠し、目の前のモノをじっとみる。
だが、すぐに微笑みを浮かべ

「こんばんは、お姉様。
本日のディナーはなかなかの一品でしたわ」

スカートを持ち上げ、貴族らしく一礼。

「でも覗き見をされていたとは。
ディナーの様子を覗くのは、少しマナー違反ではなくて?」

ヴァレリア >  
「そーお?だって目についちゃったんだもの、ふふ♡」

道端でお食事なんて、と笑う
笑いながら…クロエの肢体を脚、太腿、胸、首筋…と舐めあげるようにじっとりと眺める

「合格~♪」

妖艶に眼を細めたかと思えば、満面の笑みで愉しげな声をあげた

「ねえ貴女お名前は?私ヴァレリアっていうの、貴女と同じ…ちょっと違う?ヴァンパイア。
 今夜暇~?お姉さんと遊ばなぁい?」

クロエ・ラ・シャアル > 「まぁ。お姉さま、私と同じヴァンパイアなのね」

驚いた様子は見せるものの、白々しい反応。
肢体を這う視線には、あえて見せつけるようにポーズを取りつつも。

「ヴァレリアお姉さま、私はクロエと申しますわ。
せっかくのお誘いですけれど……、残念。
私、これからミレー族の男の子をからかいにいくつもりなの。
お姉さまのお誘いはまた今度にさせてほしいですわ」

元よりそっちの気はなく、”今度”に応じるつもりもないのだが。

ヴァレリア >  
「そっかぁ…残念……」

小さく嘆息し、くるりとマントを翻し背を向ける

「でも私って、我侭なの、
 だから、こうしちゃおうっと」

肩幅より少し広めにその脚を開いて、ドレスの裾を摘むようにして少しだけ持ち上げる
──どちゃり、と赤黒い何かの塊が、ヴァレリアの脚の間へと落下した

ずる、じゅるりと蠢き、やがてそれは鎌首をもたげるように動きはじめ…

「───朱骸喰腕<ルブルーム・テンタクル>~♡」

少女の言葉を合図とするように、赤黒い触手が凄まじい速度でその両手、両脚へと巻き付いてゆく

クロエ・ラ・シャアル > 「――」

四肢に巻き付いてくる触手を甘んじて受け入れる。
ただの触手程度、如何様にも逃げられる。

「面白くない冗談ね。
古いヴァンパイアというのは、それほど節操がない動物なのかしら?」

しかしそういうことをするならば、こちらも準備をする。

白い月は紅さを帯びる。
それはクロエの魔力を受け、だんだんと、不吉な月へと変貌する。

ヴァレリア >  
「そうそう♡
 どうぶつみたいにするのが一番興奮するのよ、知らない?」

にっこりと満面の笑みを浮かべるヴァレリアはどこまでも愉しげで

「あん、だめだめ…そういうコトがしたいんじゃなーいの…。
 私、戦うのとかすっごく苦手なんだからぁ …ね?」

足首に巻き付いた触手がするりと昇り初め、その膝裏、太腿を撫ぜその更に上を目指してゆく
同様に両手に巻き付いたそれも、肘、肩を経てささやかな双丘を撫で擦るように蠢きはじめた

「したいのは…ただただ、楽しいコト♡」

クロエ・ラ・シャアル > 悪寒が背筋を撫でる。
慣れない感触が体中を這い、鋭敏な箇所を触るたびに寒気が走る。

「それは残念ね。
私もただただ、楽しいことがしたいの。
どうも私の楽しいことと貴方が楽しいことには相違がありそうだわ」

体中を這う触手を引きちぎる。
この体に触れるのは安くはない。

ヴァレリア >  
「ひぎぅぅッ!?」

触手を引き千切られた瞬間、その身を抱きしめるような格好でヴァラリアが崩折れる

「あ、あん…ッ♡ ひどぉい…ッ…そのコ達と私ぃ…感覚が繋がってるのにぃ……♪」

ゾクゾクと身震いをするように、細身を両腕で抱えて少女が震える
引き千切られた触手は赤黒い血溜まりとなってヴァレリアの足元へ血溜まりを作ってゆく

「じゃあ…次はもっともっと楽しそうなこと考えておくわ…クロエちゃん…♡」

蹲り、血溜まりの中へ溶け込むようにしてその日の吸血鬼は消えていった──

ご案内:「王都マグメール 富裕地区/広場」からヴァレリアさんが去りました。
クロエ・ラ・シャアル > 「……へぇ」

血だまりに消える同族を見て、微笑む。
今の顔はよかった。が、少し違う。

「でも、もっと違う顔を見てみたいわお姉さま。
私が好きなのは――」

紅い月が、白く戻っていく。
そして月が夜空が完全に戻るころには、クロエの姿は消えている。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区/広場」からクロエ・ラ・シャアルさんが去りました。