2017/08/20 のログ
ご案内:「王都マグメール富裕地区/地下サロン」にリュシーさんが現れました。
■リュシー > (――――ことの始まりは、そろそろこの姿で父親に会い、
「あなたの息子は娘になりました」と打ち明けねばならない、
そんな気を起こしてしまった、ある昼下がりにさかのぼる。
自宅へ行けば使用人に摘まみ出されそうだし、実際摘まみ出されたし、
ならば、と父親の立ちまわり先を必死に思い出してみたが、
「貴族の秘密のお楽しみ」的なところしか思い出せなかった。
はっきり言って、今の姿で出入りしたいところではないけれど、
ある意味、父親にこれでもかと肉薄できるところではある。
―――――しかし、こっそり地下サロンとやらに潜りこんで、半時ほど。
とある部屋の入り口脇へ潜む己はすでに、盛大に後悔し始めていた。)
……やっぱり、普通に家の前で待つべきだったかな、ぁ、
―――――って、だからめくるなってば!
(後半部分は、擦れ違いざまに己のスカートを無遠慮にめくっていった、
どこぞの貴族のドラ息子に向けたもの。
反省したふうもなく、へらへらと笑いながら片手をあげて去って行くその背を睨み、
まったく、と大きく肩を揺すって息を吐き)
………ぼくも、あんなんだったからなぁ。
ひとのこと、言えやしないけど……。
(それにしても、それにしてもだ。
目指す父親の姿は部屋の奥、妙齢の女性三人ほどに挟まれて楽しそうだし、
なんだか邪魔するのも忍びないような有り様である。
しかし、このままここで待っていても―――もしかしたらもっと、
声をかけづらい状況に陥りそうで。
隠れているカーテンの陰から抜け出そうか、それともやはり別の機会を狙おうか。
両手でたっぷりした緋色のカーテンを握り締め、低い唸り声を洩らして)
■リュシー > (どうしよう、と迷っているうち、父親とその周りの女性たちは、
ますますもって、のっぴきならない事態へと進行し始めていた。
己が父親の性癖など決して知りたくなかったし、なによりも、
お楽しみの途中で邪魔をする、というのは、もと男として躊躇われた。)
――――― ま、いいか、あとでも。
(それにしても、父上の好みがああいうタイプだとは知らなかった、と、
母とは似ても似つかぬ手弱女の姿を垣間見て、興味深げに目を細めたのも、一瞬。
こっそりとカーテンの陰から忍び出ると、一目散に上階へ向かう階段を目指す。
その過程で幾度か「擦れ違いざまの痴漢」に遭い、幾度かはビンタで報復したが、
やっとの思いで地上へ抜けだしたころには、どっと疲れていた、とか―――――。)
ご案内:「王都マグメール富裕地区/地下サロン」からリュシーさんが去りました。