2017/07/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にゼノビアさんが現れました。
■ゼノビア > 仮契約者との契約も満期を過ぎて無事終了で現状に至る。
良くも悪くも再び主を求め彷徨う少年執事、久々にツテと縁を求めて富裕地区を散策する。
――と、何だか妙に王都中が賑やかである。
出かけ前に腐れ縁と化している平民地区の安酒場の主人であり生命線を握る雇い主のおっさ……おじ様に何で賑やかなのですか?と聞いたところ、「マグメール初代国王が即位し、王都マグメールを都として定め、マグメール王国の「肇国」の王として即位したことを祝うものである。」と……。
その際に行われた大祝宴が由来の祝祭日だと言われ、ああだからか……と納得して、それなら王城に顔を売りに行くチャンスでは?と考えて………まあ臆病風に吹かれて現在に至る。
以前から何度か主人探しで足を運んだ王城である。
だが流石に「大祝宴」と言う舞台で粗相をしない自信はない。
仕事であれば否応なしに一つ返事で参加するが、そうでもなければ政治的思惑も絡むこともあるだろうしと避けてみた。
「……あーでも惜しかった?若しかしたら出会いが?ご縁が?……。」
技能的に技術的に大人数を相手にアルコールの提供は諸々は可能ではある、お酒だってミックスして提供する事も出来るが、それを大人数の場で提供できるか、と言ったら自信なくそれもしり込みする理由もである。
さて、今宵はそんな迷いに憂いた表情を浮かべ、富裕地区の大通りを歩く。
行き交う人々は皆王城を目指して歩き、馬車もまた王城へ一直線で走っていく、それを横目に今だどうするか揺れ動いているのか、無意識に頬を人差し指でコリコリと掻いて、フーン、とかウームとか……唸り声を上げる。
■ゼノビア > まあそんな唸り声を上げながら歩いていれば当然周囲からの視線は痛々しいものを見る視線と慈愛に満ちた視線の二通りとなる。
自分としてはそんな視線よりも執事にならないか?と声をかけてくれる方が万倍嬉しいのだが、唸るのは良くないなって気持ちにもなる……。
と、慌てて左手で口元を隠して、コホンとわざとらしい咳払いを一つ。
それから露骨に取り繕うように指先で自分の黒髪を梳いて、髪型を整えてキッチリを身なりを直すと、周囲の視線に対して執事であるべき凛とした表情を浮かべ、軽い会釈を送り、そそくさと近くの路地へと小走りで駆け込んだ。
「……ハァ……悪い癖が……直せって言われるんだけど、どうしてもねぇ………。」
数秒前に直したばかりの黒髪を髪型を左手でくしゃくしゃと掻き乱して大いに溜息を吐き出そう。
両肩も何となく重たく、ぐて、っと落すと、これだからダメなのか?これだから主になってくれる人がいないのか?と思考もネガティブに……。
大通りから一歩入り込んだ路地。
人気は大通りより少ないが治安の方も悪くはないが良くも無い。
身なりがお金持ち!と言う感じではないからか、後をつける者はいないが、稀に通り過ぎる人たちが奇異の眼を向けるのは避けられず、そういう場合も矢張り軽い会釈をして通り過ぎる事にする……。
■ゼノビア > 暫くはそんなこんなで路地を歩き続けるが、結局大通りまで歩くと、新しい主人候補には出会える事無く、意気消沈で安宿の方に歩いていくのだった……。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からゼノビアさんが去りました。