2017/03/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にシャドウさんが現れました。
■シャドウ > 「あークソッ、何時もの奴持ってき忘れた……アレだ今更忘れた事を思い出しても後の何とかって奴だ……。」
ガリ、と言葉の〆に愚痴で零したアレの代わりに買いあさった飴玉を歯で思い切り噛み砕き、やり場のない苛立ちを飴玉にぶつけガリガリガリと細かく噛み砕き一気に飲み込んでいく。
――此処は富裕層の住む王都マグメールでも比較的治安の良いと言われている富裕地区、まあ自分がいるだけで治安の良さなんてあって無い様な物だが、此処はそんな比較的安全で鴨が葱やなべまで背負ってくるような場所、その中心部を走る大通り。時間的に通りに面した店はほとんど閉まっていて、開いているのは「一見さんお断り」何て張り紙の有りそうな高級酒場とか言う奴ばかりである。今はそう仕事の帰り道、お小遣い稼ぎの情報売りを終えたばかりで幾分懐が温かく、酒でも飲んで帰りたい気分だったのだが、そんな店ばっかりしか開いてなく、早く平民地区か貧民地区で酒でも煽って女でも買ってお楽しみと行きたいところだ。だが、しかしそのお小遣いの種が転がっているとも限らない、と言うわけでキョロキョロはしないが辺りに美味しそうな話題が転がっていないものかと、かなりゆっくりとした速度で歩いている。右手は特注品の魔獣の革で作らせたジャケットのポケットに突っ込んで、2個目の飴玉を人差し指と中指とで器用に挟んで引っ張り出し、包み紙は少し上品に両手で開けようか、で包み紙が広がり中から淡い琥珀色の飴玉が出てくると、それをまた口に放り込んで舌の上で転がして遊ぶ。味はどうにもハズれシナモン味だったようで、口に広がるあの独特の香りに眉間にくっきりと皺を寄せ、チッっと舌打ちをひとつ。
――これも全部店をでる時にアレを忘れる自分が悪いのだ。甘んじて受けなければいけばい罰、何てわけないだろうと、直ぐにもシナモン味の飴玉を路上に吐き捨てようと……。
■シャドウ > 迷子になるような複雑な道でもなきゃ、今のところではあるが追われる理由も今までのアレやコレやで追う者もいない道はあまりにも退屈すぎる。しかしもう良い時間である、このまま目的もなく歩いていても何の成果は得られそうにもなく、仕方なく飴玉を噛み砕き苛立ちをぶつけながら平民地区に向けて歩いていく。
――口の中に広がるのは苦手なシナモンの味。
思わず噛み砕いたそれをおもいっきり路上に向けて吐き出すと、欠伸を噛み締めながら去っていく。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からシャドウさんが去りました。