2016/09/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 広場」にアダンさんが現れました。
アダン > 黄昏時の王都、富裕地区。
茜色の夕焼けが広場を照らしていた。
アダンはそんな黄昏時に、自らの邸近くの広場へと出向いていた。

「……終わったか」

広場には多くの人々が集まっていたが、既にそれも解散し始めているころだった。
先程まで、叛逆の疑いで逮捕されていたとある貴族の処罰が行われていた。
それは一人の年若い令嬢であった。
彼女は魔族と通じ、国家転覆を図ったと告発され、公開の辱めを受けていた。
魔族と通じた者はこうなる――そういう見せしめである。現実としては彼女は魔族と通じてなどいなかった。
しかしあらゆる証拠がでっち上げられた後、この広場で公開の処罰を下された後、何処かへと連れて行かれた。
処刑する、とのことであったが実際には奴隷都市であるバフートに売られるのである。

この令嬢を陥れたのはアダンであった。
その顛末を確認し、アダンは踵を返し、広場を歩き始める。
今は人も多く集まっている。また再び、自らの欲望を満たすための贄を求めていた。
すれ違う人々に視線を向け、時には社交辞令的な会話などを交わす。

先程の令嬢の処罰については既に終わったことである。邪魔な人間がまた一人消えただけということ。
よくあることであった。

アダン > しばらく広場を歩いた後、アダンは自らの邸へと向かう。
今回もまた、邪魔者となる有力者を消した。
それはただ、自らの欲望と、自らが生き残るためだけに。

ご案内:「王都マグメール 広場」からアダンさんが去りました。