2016/02/25 のログ
■シャルロット > 「そうなのか?それなら、言ってくれればよかったのに。
私の邸宅もこの近くだ。君さえよければ、部屋を一つ君に貸してもいい。」
はふ、と息を突きながら。
知り合ったばかりで、『一晩』ともをしただけの関係。
ここまでする義理もないし、リドを信じすぎているようにも思う、が。
どうやらこの娘は自身に好意を抱いているようだし、
私自身も……控えめに言って、この娘が気に入っている。
(いけないな、私は人に対してあまりにも無警戒過ぎる。もう少し用心深さを持つべきなのだろうが……。)
酒を飲むと、どうにもマイナス思考になってしまう癖が出てきた事を感じ、グラスから口を離す。
そも昔から、あまり酒には強くない。この一杯で今日はやめておこう。
■リド > 「あら、本当に? それならお言葉に甘えようかしら。この後すぐに行っても良い?」
嬉しそうに笑った。
『一晩』を共にしただけだというのに、どうにもこの娘を好んでしまっている。
部屋を貸してくれるというならそれに乗らないわけもなかった。
対して此方はグラス一杯分、飲み終えてしまった。
微かに赤みがかった表情のまま、彼女の所作に視線を移す。
■シャルロット > 「ん、なら……もうここを出ようか。
人入りも、まばらになってきた。この様子では今日は空振りだろうし。」
結局、目的の『伯爵』は今日は姿を現さなかったようだ。
とはいえ、リドに合えたのは収穫だった。おそらく好色なこの娘の、この表情の事だ。
きっとこの後、自身を求めてくるのは目に見えている。
(ふふ、熱い夜になりそうだ……。)
仮面の下で、シャルロットの目元が緩んだ。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からシャルロットさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からリドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にリトさんが現れました。
■リト > ペロッ、と唇を舐めて先程の食事の余韻に浸る。
これから都内をぶらつく為身体に血を浴びることは避けたが……
「味はー……イマイチかなぁ。ちぇっ」
偶々見かけた少女をちょいと襲ったのだが、痩せ細っていたせいかどうにも口に合わなかった。
とはいえ腹は満たされたのだし文句はそれくらいにしておく。
立ち止まり、辺りを見回した。一本道、塀ばかりが立っている。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にルナトゥムさんが現れました。
■ルナトゥム > 家具を買い求めに富裕地区に来たルナトゥムは、風に混じったかすかな血の匂いを嗅ぎつけて、裏路地へと足を踏み入れた。
スンスンと鼻を鳴らしながら匂いを辿る。女、それもまだ若い人間の血だ。
辿り着いた一本道で見つけたのは自分と同じ程度の肉体年齢の少女。
「血の匂いがしていらっしゃいますけれど…。あなたの、血……では、ございませんわね?」
相手を見るに出血している箇所はない、服に返り血もない、ということは、飲んだのだろう。
「あまり感心出来ませんわね、街中で人を襲うだなんて。」
靴音を鳴らしながら歩み寄る。二人で腕を伸ばせば指先が触れる程度の間合いで立ち止まる。
冷たい視線と表情、僅かな侮蔑を込めた目。
「まさかとは思いますが、お相手を殺してはいらっしゃいませんわよね?
もしそうでしたら、お仲間として軽蔑いたしますわ。」
キラリ、と唇から覗いた牙が光る。
■リト > 声をかけられた。
自分ではそれほど意識していなかったが、血の臭いを纏わせていたか。
振り返ればマントを纏う女の姿。背丈も自分とそれ程変わらない……。
「……えー。食事について、他人にあれこれ言われる筋合いはないなー?」
「殺したかどうかはご想像にお任せするよ。ふっふふ」
指先を口元に持ってきて、ペロッ、と一舐めする。
侮蔑を向けられれば、こちらもやや挑発的な態度で返そう。
■ルナトゥム > 普通の人間ならば気付かないかもしれない、だがルナトゥムとて吸血鬼の端くれだ、血の匂いには敏感であった。
「ふぅ……。」
相手の煽るような態度に、ため息をつく。
品性を感じられない、なりたての木っ端吸血鬼だろうか。もしかすると人間が真似事をしているかもしれない。
ならばルールの1つでも教えてやるのが先輩の務めだろう、久々に暴れたくもある。
明確に存在する二人の力の差を、ルナトゥムは感じ取れていないようだ。傲慢さ故か、200年の封印のブランクのせいか。
「よろしいですわ、少々教育して差し上げます。あなたに名乗るにはもったいない名ですが、わたくしはルナトゥム・セフィロ・クラウディウス・ルナシェイド。永劫の時を生きる吸血鬼。」
名乗りを上げるとともに、バサリとマントを開いた。
その下から現れるのは、ほとんど裸に近い体と、いたるところに描かれた神を冒涜する言葉と記号の数々、そして心臓の位置に突き刺さった銀の杭。
止まり木のように突き出した髪から、二匹のコウモリが飛び立ち、周囲の雰囲気が変わった。人払いの結界が張られる。
「名乗れるような名があるなら、名乗りなさいな。」
ルナトゥムの右手の爪が鋭く伸び、ビキビキと音を立てて腕に血管が浮き上がった。
■リト > 「ルナトゥム………」
そういえばずっと昔、名前を耳にしたことがある。
お互いが吸血鬼。その力量の差は、これから味わうことになろう。どちらがとは言わない。
「……わたしはね、リト。リト・アプル・ポイズニー。よろしくねぇ」
人払いの結界が張られたのを確認する。流石に不特定多数の某かを巻き込んで争う気にはならない。
奔放なように見えてその実は冷静なのだ。
「……さて。それじゃ、ちょっとだけ遊ぼっか」
口元に笑みを浮かべたまま、誘うように両手を持ち上げた。まずは力比べといこう。
■ルナトゥム > ルナトゥムはナルラート王の治世の時代に、この王都へ侵入した吸血鬼である。
だが、特にこれといって成果を残したわけでもなく、人間相手に調子に乗っていたら教会に捕まって封印されたので、あまり名は知られていないかもしれない。
「ポイズニー……どこかで、聞きましたわね…。」
吸血鬼の一族だったような気がする。ということは相手はそこの吸血鬼か。
だとしたらきちんと教育していて欲しいものだ。と心のなかで嘆息する。
「遊びではなく、教育ですわ。わたくしからのね!」
右腕を大きく引いて構え、低い姿勢から跳躍、一気に素手の間合いに飛び込んだ。
そして右腕を素早く突き出す!
狙いは肩、力の弱い吸血鬼相手に心臓や首を狙っては殺してしまうかもしれない、そうなれば面倒事になると考えて。
ルナトゥムの筋力は成人男性数人分といったところ、人間からすれば脅威だが、さて、相手に通じるかどうか。
■リト > なにせ、城に篭りがちな姉妹だ。
ナルラート王治世時代についても、さして記憶があるわけではない。
けれど好き勝手やっていた吸血鬼…ということで何となく知ってはいた。
「いやぁ、こわいこわい。教育はネス姉からだけで十分だよぉ」
跳躍、懐に飛び込んでくる。
突き出される右腕、その一連の動作を見ていた。
しかし―――
ガシィッ、と右手を受け止めた。成人男性数人分ならば片手でもわけはない。
「ふふ、ネス姉以外の吸血鬼に会ったのは久々だから……たくさん遊ぼ?」
囁くと同時、空いた片手で掌底を叩き込む。狙うは彼女の腹部。
■ルナトゥム > 手加減はしたといえど、決めるつもりだった一撃。
それをこともなげに掴まれて、ルナトゥムの目が驚愕に見開かれた。
強烈な握力に、腕を1mm足りとも動かすこと叶わない。
「な……。」
声をあげようとしたところに、像がブレるほどの速度で掌が腹に当たる。
「が、はっ…!!」
体が浮き上がるほどの衝撃が内蔵を突き抜けた。
そのまま吹き飛ばなかったのは、相手に腕を掴まれているからである。立っていることもままならず、膝をつく。
ギリッ、と奥歯を噛みしめながら、怒りに歪んだ顔で相手を見上げる。残った左手で首を狙って突きを放つ。
■リト > 叩き込んだ掌底は、しっかりとダメージを与えたようだ。
苦痛に歪むその表情を見つめる瞳に、微かな愉悦が浮かぶ。
「……っとぉ。狙いどころは良いんだけどねー」
首に放たれた突きを、事も無げに払ってみせた。
掴んでいた腕をパッ、と放すと同時。
今度は両手で彼女の身を打ち据える。衝撃は単純に、先程の倍。
■ルナトゥム > 予想以上に相手は強い。なんてことだろう、虎の尾を踏んでしまったようだ。
だが命乞いをするような真似はしない、それは誇りが許さない。
殺すつもりの一撃も、まるで木の葉を払うように逸らされた。
そして、膝をついたルナトゥムへの、斜め上方から両手での攻撃。
馬車の車輪に弾かれた小石のように吹っ飛んだ。何回転か地面を転がり、仰向けで止まる。
「うっ………ぐ、クソッ……。」
全身がバラバラになったかのような痛みに、うめき声を上げる。死んでは居ないが、しばらくは動けないだろう。
「ちく、しょう……。何だって、こんな…畜生……。」
お淑やかな口調は仮のものだったようだ、汚い罵り言葉を呟いた。
■リト > 綺麗に吹っ飛び、地面を転がった彼女を追う。
この姉妹、もちろん姉の方が強い。しかし名家の次女だけあって、此方の腕っ節も相応だ。
「………あれ、終わり?……ふふ、わたしの勝ちぃ」
無邪気に笑う。戦いも自分にとっては遊びの一種だ。誰が相手であれ……。
仰向けになったルナトゥムを見下ろし、しゃがみこむ。
「楽しかったねー。遊びで汗を流したあとは……ね?」
彼女を抱き起こす。
その顔に注がれる眼差しは、どこか妖しげな色を帯びている。
■ルナトゥム > 「私が…誇り高い、吸血鬼である私が……負けるなんて……。」
肉体のダメージが大きく、指一本動かせない。そして相手に指一本触れることは出来なかった。
勝負といえるほどのものですらないだろう。象の前に立ちはだかった蟻が潰さるがごとき、必然の結果。
「こっちは……全然、楽しく…なくって、よ。」
抱き起こされても、動かせるのは首から上だけ、取り繕った口調で憎々しげに呟いた。
そして、自分に注がれる視線が、明らかに別のものに変わったのを、理解して。
「ああ…あなた、そういう趣味ですの…?でもお生憎様、わたくし、あなたみたいな方と交わるつもりはなくってよ。」
視線を逸らして、憎まれ口を叩く。
この状況でルナトゥムに選択権はないのだが。それでもこのような態度を取ることに、相手は言外の意味を感じ取れるかもしれない。
言葉とは裏腹に、何かを期待するような顔から、合意の下ではなく敗者として犯されることを望む、という意味が。
■リト > 「わたしだって誇りある吸血鬼だよ?……ふふ、お仲間だねぇ」
象との表現は光栄である。
憎まれ口をたたきながらも、どこか期待するようなその表情。容易くその意味するところを理解した。
これでも頭の回転は速い方だ。
「……そっかぁ。でも大丈夫。そっちにその気がなくてもー、わたしが勝手にやるだけの話だから」
言うと周囲に結界を張る。外界と隔絶する魔法の一種を。
そうして己のドレスを脱ぎ捨て―――その肢体を彼女の眼前に晒した。
「キミはわたしに身を任せてればいいから…ね」
手を伸ばす。彼女の身につけているビキニを剥ぎ取っていこうと。