2023/07/16 のログ
■タマモ > あれが良いか、これが良いか。
そんな感じに、色々と考えている少女ではあるが…
どうやら、転がす鞠に目が向くような、そうした相手は現われなかったらしい。
まぁ、この時間帯、あれこれと目的もない、そんな者も少ないのだろう。
そうでなければ、路地の奥に視線を向ける、なんて事もないのだ、仕方無い。
「ふむ、回収して戻るとするかのぅ」
とりあえず、壁に当たらぬよう、道にそって転がるようにしていた鞠ではあるが。
転がしていたら、案外、己が居た場所よりも、結構な距離が離れてしまった。
くい、と軽く指を向け、上に向ければ。
地面を転がっていた鞠が、不意に闇夜の空に浮き上がる。
そのまま、浮いた鞠の方へと向け、手を差し伸べれば。
ぐんっ、と浮いていた鞠が、勢い良く己の方へ。
ぱし、と飛来してきた鞠が、丁度手の平に収まり、ぽんっ、と消し去って。
よいせ、と腰掛けていた屋根の縁から立ち上がり、ぽんぽん、とお尻の汚れを叩き。
とん、と屋根を蹴って、その場を後にするのだった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からタマモさんが去りました。