2023/02/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にクレイさんが現れました。
■クレイ >
とあるパーティ会場。そこに男の姿がある。
パッと見ただけで富裕地区の人間ではないとわかるだろう。それもそのはず、今回男がいる理由はパーティに参加する為じゃない。
とある人物の護衛。威圧するわけにもいかないのでその人物が見える位置にいながらも近寄る事はなく、こうして会場にはいると言った形である。
フォーマルな、所謂この場に相応しい恰好をしていないのも作戦の内、下手にこの場の雰囲気に合わせて貴族に話しかけられて護衛対象を見失いましたなんて冗談にもならない。
つまり会場において話しかけにくい異物になりながらもその場に居座る。その為にこの格好なのである。
「……」
会場の端にいながらも男の目は契約者を見ている。ほんの僅かでもその周囲で変な動きがあれば見破れるように。
■クレイ >
「……」
とある人物が近寄ってくる。ここの衛兵だろう。そりゃそうだ、不審人物にしか見えないだろう。
肩を掴んで無理やり男を外に出そうとするが。
「所属」
そちらを見もせず言い放つ。
ポカンとする衛兵を相手にやはりというべきかそちらは見ない。
当然だ、護衛の依頼中に他所に意識を向ける馬鹿がどこにいる。
「どこの衛兵か言え、俺はちゃんと依頼を受けてる」
あいてはここの警備だと説明し、それの証拠。とある貴族の家紋の入ったエンブレムを見えるように取り出す。
一瞬チラとそれを見れば視線はすぐに護衛対象の人物に。
そうしながらも男も懐から紙を取り出す。それは明確に男が依頼を受けてここに来たと示す物。同じく家紋の入ったエンブレムだ。
それを見れば衛兵は失礼しましたと言いながらどこかへと歩いて行く。
■クレイ >
もう1人別の人物が近づいてくる。
「……仕事はおわりました?」
その人物は依頼主。
仕事が終わったから帰るとのこと。そう聞けば壁から背中を離して。
「少し早めでしたが、返金はしないので」
この仕事の間という依頼なのだ、返金はするつもりはない。
言われるまでも無いと貴族に返されるが、それを受け流し帰路に付く。
会場で浮いていた男はこうしてその場から消えた。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からクレイさんが去りました。