2022/10/23 のログ
タピオカ > 「それじゃあ、もし野外で迷子になったら案内するよ!
自然なら任せて!僕にとって獣道は街道だし、岩の裏から兎だって取り出してみせるんだから!
こっちからお願いしたいところだったもの。先に言っちゃった」

とーん、勢いよく自分の胸を軽く握った拳で打ってみせる。
得物のレイピアを見せてもらって同業者だとわかると、旅は道連れ。
いつか彼女が困る事があれば、いつでも力になるつもりだ。
やや前のめりだった言葉尻に、へへ、と小さく悪戯気味に白い小さな歯を浮かせて笑い。

「そっか、エデン!こちらこそ、よろしくどうぞ!
――へええ、こっちの道から平民地区に向かうんだね。知らなかったー。エデンはこのあたり大丈夫って言ってたけど、家もこのあたりにあるの?」

弾む笑顔で彼女の名前を口にする。見上げてうきうき、紹介済ませ。
歩幅合わせて靴音を小さく響かせつつ。
見慣れない風景にあたりを見回す。
何気なくそう尋ねつつも、相手が遠回りの道を進んでいる事もつゆ知らず。彼女を信頼して、疑いもなく歩いて行く。

エデン > 「そうね、その時はお願いするわ?
でも外に行くなんて依頼の時だろうし、もしかしたらタピオカが同行しているかもしれないわね?
それはそれ、伝える手間が省けたって事で」

彼女の仕草を面白そうに見詰めながら、ふとそんな考えが浮かび、伝える。
本当にそうなったなら、遠慮なく世話になろうとは思う訳で。
そんな彼女の笑みにつられるようにクスクスと笑うのだった。

「ええ、勿論。
どこが平民地区に通じるかって言ったら、ここだけじゃなくて色々とあるのだけれどね?
この道は、私が通り慣れている道ってだけ。
遠くなるけど安全な道はあるし、近くなるけど危ないかもしれない道もあるわよ?
そうそう、ちなみに私の宿も平民地区だから」

彼女は色々と聞いてくる、そうした言葉のやり取りも好きだから、楽しみながら答えているのだけれど。
その言葉の中には、彼女に伝え切っていない事もあった。
遠くなるけど安全でない道もある、という事だ。

今歩いているのはそんな道。
刷り込まれてゆくような力を視線と言葉で与えていきながら、ゆっくりと彼女をオトモダチとして手中に収めようとするのだ。
その力に染まってくれるなら、次第に自分に好意を強く抱き、自分の為に考え動いてくれるようになる事だろうし。
その力に染まってくれなくても、きっと仲の良い同世代の冒険者仲間となってくれるのだろうし。
自分にとっては、思い通りになってもならなくても構わない。

タピオカ > 【後日継続予定】
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からエデンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にクレイさんが現れました。
クレイ >  
「……」

 薄暗い部屋の中、1人の男が机の上にあるお茶に口もつけず座っている。毒物などを警戒してだ。
 今回はとある貴族、知り合いでもないその人から呼び出されたのだ。
 こういう場合には色々なパターンが予測できる。最悪のパターンは自分を恨んでるような一派の場合だが、そうでない場合は良い顧客獲得の可能性が出てくる。

「とはいえ、待たせるのは何事かって話だが」

 色々と準備があるとのことで送れるとその貴族の付き人に言われたのがついさっき。その時点で帰っても良かったのだが、変に貴族に逆恨みされるのはあまり得策じゃない。そう思って座っていた。
 さて、何が呼び出されるか。実際に貴族本人や代理人が依頼に来るか、手籠めにする為の金や女が来るか。他にも刺客が来る可能性もある。自分が思い浮かばないような可能性も。
 まぁ、何が来ても変な契約だけは結ばないように警戒はしておかないといけないが。
 腰から一応外してある剣はいつでも抜けるように自分の方にもたれかけさせるようにして椅子にすわる。

クレイ >  
 しばらく、そうして待機していれば、大層な服をした人物がやってくる。
 依頼の話を自らしに来たらしい。だがこんな場所だ内容は大体察する。
 その依頼書を見て。

「お断りだ、傭兵を暗殺者か何かと間違えちゃいねぇか」

 戦場せ偶然を装って殺せ。みたいなそんな内容だったので、即座にお断り。
 帰ろうとすれば当然後ろから脅し文句が飛んでくるが、ニヤリと笑って。

「別に殺したきゃ殺せよ。やれるもんならな」

 斥候能力だけなら自分以上の仲間がいる上に、自分自身も斥候の技術は有している。その上油断なんてするわけがない。
 故に出来る挑発だった。

「ああ、安心しろよ。別に暗殺しようとしてたとかそういう話は言わねぇから。どうせ、こんな雑な計画じゃバレてお前が危ないだけだろうしな」

 そういえばこの場を後にする、数日後暗殺を企てたとして貴族がひとつ暴落したらしい。その件には全く関与してはいない。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からクレイさんが去りました。