2022/10/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/シェンヤン風の庭園」にマーシュさんが現れました。
マーシュ > 濃い緑の花木に、朱塗りの柱、白石の石畳。
ふわりと香る甘い香りは花木から届く秋の花のそれ。

異国情緒漂う庭園は、造園を趣味としている何処かの貴族が一般に公開している場所だった。
届け物があった関係で、女はそこにつかの間の滞在を許され、興味深そうに、四阿から広がる異国の庭の風景を眺めていた。

シェンヤン様式の建造物の中に佇むには異彩を放つ姿と言えるのかもしれないが、己のほかにも人影はある。
それらもまた、絵画の構図のような、何とも言えぬ様相を成し。

ただ皆一様に、整えられたマグメール様式の庭園とは違う、野趣と造形を融合させているシェンヤン方式の庭園を楽しんでいるようだった。

サラリと回廊と四阿の間を風が通り抜け、己の修道服の裳裾や、ウィンプルを揺らすのに、無言のままに修道女は眼を細めた。

「────」

冷たさを帯びる秋風が、まだ温かな日差しと交じり合って心地よく感じる。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区/シェンヤン風の庭園」に揺蕩う濁りさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/シェンヤン風の庭園」から揺蕩う濁りさんが去りました。
マーシュ > ───通り抜けてゆく風に、緩く瞬き、そして目を伏せる。
そっとウィンプルの端を抑えてそれ以上乱れぬようにと気遣いながら。

マーシュ > 斜陽の朱が色どりを添える頃合いに、そっと修道女もまたその場を後にするのだった──。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/シェンヤン風の庭園」からマーシュさんが去りました。