2022/08/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にライゲノースさんが現れました。
ライゲノース > 「全くなっとらん、なっとらんよ!!」

富裕地区の大通りに響く怒声…程ではないが憤慨している男の声。
どうも何か上手く行かなかったようで、護衛もつけず見るものが見れば上等な鴨にも見える小太りの男がその行為に似合わぬ上品な店の立て看板を蹴ったり、小突いたりと酒に酔った様子でもないのに暴れている。

男のなまえはライゲノース。
平民地区に拠点を構える表向き道具屋を営む奴隷商人である。
そんな男が憤慨しているのは貴族に対して売りつけた奴隷にクレームが来たのだ……私は雌を購入したのであって雄を購入したのではないと、しかし…しかし、確かに客である貴族はその奴隷を見て一目ぼれして購入したのだ、その時に性別の確認は?と聞いたのも記憶にある。

契約書だってある。
なのにあのいい草はなんだ!とぶつぶつと家畜の唸り声のような声を漏らしながら、富裕地区から平民地区への通りを歩いているのである……当然時間帯として人はまばらであるが、誰一人男を…こちらを見ようとしない、見てほしいわけではないが、何だかそれも気分が悪いと、普段の人当たりの良さそうな顔を消して表情には不機嫌そうなものを浮べていた。

護衛や付き人がいれば、それこそ街中で仕置きでもしそうなレベルの不機嫌さは、周囲からひそひそと噂する声さえ許さないようで、今夜の通りはまた静かである。

ライゲノース > 下種な男が腹黒い貴族にしてやられた話。
男はぐちぐちと何かを愚痴を吐き出し、時々モノに八つ当たりをしながら、平民地区へと消えていく。

その苛立ちの向う先は彼の奴隷か店員か。
はたまた客に当たるのだろうか。
ともかく富裕地区の大通りを騒がす男が居なくなれば、その煌びやかな通りに似合う者達しか残らず、普段どおりの一夜が過ぎていくことだろう。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からライゲノースさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にルイーザさんが現れました。
ルイーザ > 「すっかりと遅くなったね。配達の依頼でも大変なものだよ」

学院で授業を終えその足で冒険者ギルドへ。
そこで受けた王都内での荷運びの依頼であったが配達先が少々面倒。
届けた先で別の場所へと頼まれ、それを数度繰り返し平民地区への配達のはずが何故か富裕地区にまで来る事となり。
ようやく荷物を届けた頃には明るかった空も夕暮れに近くなってしまう。

「次は依頼内容をもっと確認しないといけないね」

報酬はそれなりだがこのように行き先を変えられるのは二度とは御免だと。
ただこれもまた勉強になったと思えば腹は立たず、疲れはしたが軽い足取りで平民地区への道を歩く。

ルイーザ > 「さて、この辺りは落ち着くね」

そうして平民地区の見慣れた光景が見えてくれば安堵の笑みを浮かべ。
此処からギルドまではどれぐらいだったかと考えながら大通りに足を踏み入れ。
そうして人込みに紛れて大通りに消えていく。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からルイーザさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にフライアさんが現れました。
フライア > 富裕層の愛用する豪華なカフェテリアはまるで小さな劇場だった。
そのカフェテリアの──屋根の上に、女は居た。
カフェテリアはとっくに閉店している。時間が時間である。
小高い位置にある二階建てのカフェテリアの屋根の上は、富裕層の一帯がよく見えた。
全貌が見回せるというほどではないが、獲物になりそうな者がいればすぐわかる。