2022/08/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 噴水広場」にリスさんが現れました。
リス > 富裕地区の大通りにある噴水広場、其処は豪華な噴水が、絶えずきれいな水を空に飛ばし、池に落として涼を与えてくれる場所。
 交通の便の良い所に、景観を求めて作られているその場所は、とても見栄えのいい場所である。
 更に言うなれば、先程も言ったとおりに、綺麗な水が噴水としてまき散らされているので、周囲は一段と涼しい。
 夏のこの時期であれば、まして夜であれば、とても良い涼を得る場所とも言えた。
 通行人たちが足を止めて、此処でひんやりとした空気を堪能してからまた移動するという風物詩もあるくらいだ。

「んー……っ。」

 治安のよい場所ではあるが、夜も遅めの時間帯と言う事もあり、リスは護衛を連れて来ている。
 冒険者のパーティであり、何時も守ってくれている彼等、少しばかり離れた場所で待機してもらっている。
 彼らも噴水の近くで涼をとっているので、丁度いい休憩時間と言う所。
 大きく伸びをして、ぽきき、と体の節々を慣らして、仕事の疲れを忘れつつ。
 一寸小腹が減ったので、何か食べたいわね、と屋台を見回すことにした。
 こういう所は、串焼き肉が多いし、その辺りがいいかなぁ、と、良い匂いに、鼻を引くつかせつ考える。
 じゅわっとした美味しいお肉、食べたいな、とそう思うのは、屹度竜の本能。

リス > 「そうね、あの、スパイシーな奴にしようかしら。」

 様々な、串焼き肉の屋台がある。
 基本は、馬車の運転手が此処で買って食べたり、通行人が購入して食事にしたりするのだろう。
 そして、同じ串焼き肉では勝負にならないので、屋台ごとに特色が出る。
 例えば、お肉のソースが、違う。果汁を使って甘くしたり、しょっぱい物にしたり。
 塩コショウだけで勝負するのもいれば、スパイスをふんだんに使う物もある。
 スパイスだって一種類ではないので、様々な種類の串焼きが売られる事になる。
 他にも、肉だって、牛、豚、鳥、魔獣など様々あるのだから、もう目移りするぐらいに多いものである。
 そんなにいい匂いをさせて誘っているのか、とか言いたくもなる。

 誘っているのは間違いない、食欲的な意味で。

 とりあえず、牛で、胡椒の香辛料をたっぷり使った少し辛めのお肉にしようかしら。
 そう決めて、少女はとことこ、と屋台に近づいていった。