2022/07/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 富裕地区の廃屋の一つ。
昔は、大きな屋敷だったのが、長い時間を経て使われなくなり、さりとて何らかの理由で取り壊されずにいた、謂わば忘れられた場所。

しかし、今は違った。
玄関ホールに明りが灯され、主人の扉に続く階段には確かに人がいる。
但し、今はもう故人であろう屋敷の持ち主が、それを喜ぶことはないだろう。
何故なら、此処は――犯罪に使われているのだから。

「もうすぐ夜明けか」

黒いローブを着た男は、懐から金の懐中時計を取り出す。
今は、四時頃。後一時間もしないうちに、太陽が昇る頃合い。
そうすれば、彼も撤収するだろう――この奥の扉の先に置いてある、"戦利品"と共に。

戦利品の内容は、様々だ。奴隷、マジックアイテム、宝石、書物、情報。
その全ては彼の陰謀や、もっと直接的な方法で奪われたものである。
多くの物や人を移動したため、誰か調べれば、この場所に行きつく可能性はあるが、彼はあまり気にしていなかった。
それはそれで楽しい、寧ろ多少隙のある陰謀の方が、より楽しめるチャンスは増える――というのが、彼の"悪事"に際するスタンスであった。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からロブームさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にマリスさんが現れました。
マリス > 「ありがとう。また利用してね」

富裕地区のとある屋敷から出てくる一人の女。
女性専門の娼婦は、丁度今までベッドを共にしていた若い令嬢に別れの挨拶を告げていた。
鼻歌交じりに歩き出し、暗くなった街中を見渡す。
流石に王都とはいえ、この時間となれば歩いている者も疎らだ。

「どこか……お酒の飲める場所にでも行こうかしら」

小さく呟き、丁度広場に差し掛かる。
確かここから幾つか角を曲がった先に、以前訪れたことのある酒場がある筈だ。

「ま……今日はそこでいいか」

目的地を決め、少し立ち止まりかけた足を再び動かし始めて。

マリス > そのまま娼婦は夜の街並みに消えていく。
後には甘やかな残り香が残るのみ。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からマリスさんが去りました。