2021/11/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 非戦闘区域 婦人館」にアウル・リブライアンさんが現れました。
アウル・リブライアン > その日の魔女は、読書中の本と、読み終えたい本を数冊
数日分の着替えと共にこのホテルへ訪れていた

非戦闘区域 ホテル名もない 婦人館 と通称される場所

富裕地区の治安の良さとは裏腹に、貴族のやり取りの濁りは平民地区を 貧民地区を上回る
そんな世界の中で過ごす傍らで存在する 絶対中立 の場所
争い事を行えば、誰であろうと罰する
そんな場所は、争いさえなければ非常に優れた場所である

料金の高さや人を選ぶような場所ながら、魔女も又、付き合いの長い友人との時間がしばらく離れることになった
食客として住まわせてもらっている廷にいることも好いものの、寝泊まりの場所を変えて読む文章も味がある

食事と酒精を楽しむ濃い飴色に仕上がった削りだしのテーブルや椅子が並んだ空間
その中で、魔女は人の気がまだ少ない空間の席を一つ座り、シャンパンや生ハム クルミやナッツなどの皿
それの元で読書を続けている。

アンダーリムの眼鏡をかけた姿
パラリとめくる木製の右手
時折器用に、削り出しの掌で摘まんだグラスから炭酸が消えていない
淡い黄金色のシャンパンを口元に運ぶだけの時間
首元には、青い蛇が巻き付いたまま主の体温で温もり、季節の寒さをしのぎながら
その縦筋の黒と黄金瞳の両眼で、一緒に文章を追っているかのようにページに顔が向いていた。

「……此処は静かでいいわね。」

少し瞳を休めるように、文章から目を外すと、魔女はグラスの中身で
舌を湿らせる程度に口に運び、頬に顔を寄せる蛇の滑らかな感触に瞼を閉じる。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 非戦闘区域 婦人館」からアウル・リブライアンさんが去りました。