2021/10/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にメレクさんが現れました。
■メレク > 王都の貴族邸宅にて行なわれる仮面舞踏会。
普段よりも照明を落とした薄暗いホールには管弦楽団による艶やかな音楽が鳴り響き、
華やかなドレスで着飾った男女が肌が触れ合う程に身体を近付け、会話や舞踏に興じている。
彼等は皆、一様に仮面を付けており、己の素性が何者であるのかを分からなくしていた。
表向きにはやんごとなき者達の社交の場である夜会。
しかし、その実は有閑貴族達が一夜の享楽に耽るための集いであるのは明白。
貴族の他にも見目麗しい奴隷の男女や高級娼婦、事情も知らずに集められた女達が混ざり込み、
灯りが届かぬ会場の隅からは男女の熱い吐息や嬌声が、音楽の途切れる合間に漏れ聞こえてくる事だろう。
その会場の中央の壁際にて一人の男が二人掛けのソファに腰掛けて高級ワインを嗜んでいる。
でっぷりと肥えた身体に、節くれ立つ十の指に嵌めた豪華な太い指輪。
仮面で顔を覆っていながらも、正体を隠す意志が見られない彼は、この夜会の主催者である。
傍らに奴隷達を侍らせて、時折、近寄ってくる貴族達との他愛もない会話に興じながら、
男は快楽に堕落する人々の姿を眺めて、心底愉しそうに只々ほくそ笑むばかり。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からメレクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にロイナさんが現れました。
■ロイナ > 「ふぅん。君、冒険者だったんだ。まぁ、また欲しくなったらいつでも呼んでよ」
ねっ、と念押しするように笑って、一人の少女と別れた淫魔。
場所はとある冒険者ギルドの前。
つい先程獲物である少女と宿にしけこんだが、ギルドに用があると言い出した少女を此処まで連れてきたところ。
交わって消耗した体力をいつの間にやら取り戻し、ギルドの扉を潜る背を見送りながら淫魔は適当なベンチに腰を下ろした。
折角なので次の獲物を探しがてら、人間観察めいたことを始める。
別に魔族だからというわけではないが、その暮らしぶりは普段目にする中で興味は持っていたのだ。
「どうせ暇だしねぇ」
等と独り言を呟きつつ、視線はギルドの扉へと。
さて、その向こうから現れる姿はどんなものか──
■ロイナ > 「……うーん。誰も来ないなぁ…」
小一時間。
誰もギルドから出てこないことに痺れを切らし、淫魔は立ち上がる。
それからのんびりした足取りで闇の中へ消えて行った。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からロイナさんが去りました。