2021/08/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 社交の宴」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 貴族から平民まで、最低限のマナーさえ守れば誰でも参加可能な宴。
流石に、酒に酔って騒ぐような者は連れて行かれたが、そうでない者は控えめに楽しみ、そして強かに、この宴を利用する。
巨大なホールのあちらこちらで、人脈作りなどに勤しむ者たちが見える。
そして、それは人だけではなく、この宴に紛れ込んだ悪魔もまた、同じであった。

「諒解した。公式な書面は後で用意する。それでは」

そう言って、先程まで話していた商人に軽く会釈して離れていく黒い燕尾服の男。
彼は、ロブーム――悪魔にして魔王。
本来は、人間の宴などに参加する身分ではないし、彼自身も本当の所は、出たいと思っていた訳ではない。
それを押して出たのは、単に仕事の一語でしかない。
"悪魔"ではなく"魔王"としての仕事――である。

「(人間側に経済的な影響力を持てば、裏から人間の社会を操ることも容易い――別に、戦うだけが戦争ではない)」

言うなれば、社会的なスパイ行為である。
人間の側で金を稼ぎ、物資を買い、それを魔族側に横流しする。
そうすれば、総量としての人間側の物資は目減りする――勿論、それだけではなく、実際には様々な方法で人間社会を内側から腐敗させていくのだが。
さておき、それも一段落。此処からは、割と自由に宴を周れるが――

「(さて、人間側の料理を楽しむか――それとも、誰ぞに声をかけるか――)」

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 社交の宴」からロブームさんが去りました。