2021/07/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 市街」にジギィさんが現れました。
ジギィ > 富裕地区、深夜も深夜の市街。
流石に人通りのない路上が街灯に照らされてその街灯自身の影を落として、偶に猫だろうか、小さな影が横切って行く。
何処か近くにあるらしい街を横切る川の音と遠くで犬の遠吠え以外、衛兵の巡回の気配も無いのは治安の良い証…なのかもしれない。

その人通りのない路のひとつを、やや千鳥足で歩く女がひとり。
銅色の肌に黒のドレスを纏って、街灯の影を選んで闇に紛れそうになりながら歩いている。

「ふん、 ふー…ん …ー♪」

女の顔はよく見れば頬は染まって上機嫌。
闇を選んで歩くのも一種のお遊びのようで、かつん、かつんと響く靴音は跳ねるような調子だ。

楽師としてとある店でのアルバイトの帰り。
しっかり最後まで残って懐も温かく、気の良い客に奢ってもらった酒も中々なものだった。

「―…やっぱ、 果実酒 おいしぃよねえ …♪」

果実酒を称える歌とかなんか、無かったかしら。
そんな事を考えながらでたらめな鼻歌まじりに、酔っ払いが夜明けと真夜中の間の街を歩いて行く。
数時間もすれば、早朝の働き者で路地は賑やかになっていくだろう

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 市街」に黒須さんが現れました。
黒須 > (深夜の富裕地区。
静かな中に涼しい風が吹き出す街の中、静かに革靴の音を立てる男の姿が居た。)

「やっと終わりか…ったく、専用の傭兵を頼めばいいものを…。」

(執事のような低そうにオールバックにした短い髪、そして度が入ってないメガネをかけた姿で歩く男。
声で分かれば良いが、黒須である。
たまの招かれる傭兵のバイトとしてここ富裕地区にやってくることが多く、魔族の襲来等に立ち向かえるようにしているのであった。)

「さて、さっさと帰って一服…。
…ん?」

(鼻が感じ取った甘い酒の匂いと女の匂い。
嗅いだことのある匂いに気付きそちらを見れば楽しげに変える人影が。
気になり近づいていき、その姿がハッキリすればやっと理解する。)

「…あれ?ジギィじゃねぇか…。」

(ドレスや毛皮を羽織っているものの容姿や顔、匂いで彼女だと気付き声をかけた。)

ジギィ > 「…ん んー?…」

何か聞こえたような気がして首を巡らす。
暗がりから見れば多少でも街灯に照らされた相手はよく見える。

「あ~ら~ ローさん
 ひさしぶりぃ~」

数度目を瞬いてからへらっと笑って片手をひらひら。

「良い夜ねえ?」

そう声をかけてから大あくび。涙目になった目をぐしぐしと擦って

「あー 眠……
 そっちも仕事の帰り?それともこれから?」

ご苦労様ー、と、多分相手の返事を聞く気のない言葉を付け足して近くの家の壁に寄り掛かる。
冷たくて気持ちいいらしい。にへえと笑って煉瓦造りのそれにぴったりくっつく。

黒須 > 「おいおい…大分酔ってんな…。」

(言葉がままならないというか、どこかへ行っている様に芯のない喋り方をする様子を呆れた様子で見る。)

「ああ、俺も仕事帰りだ…面倒な傭兵役を終えたが、地区を出るまではこの格好で…っておい、聞いてんのか?」

(家の壁にピッタリくっつく様子を見ると呆れたようにため息。
これはかなり酔い回っている状態だと思い、このまま放っておくと面倒な事に合いそうだと思い近くを離れようにも離れられなかった。)

ジギィ > 「きいてるきいてる。
 いやん、そんなことないよ~」

相手の様子にけらけらと笑って、言葉の返答も前後している。
まあ酔っているが、前後不覚という訳でもないし足元もしっかりしているし、『上機嫌』の範囲だ。本人的には。

「あ、そー
 わたし富裕地区で宿かりてもらってるから、その辺でおわかれだねー」

気を付けてねー
とすっかり見送る体勢。そのままもう一発、大あくび。
決して壁が冷いから離れられない訳ではない。