2021/07/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 夜のお茶会」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ > 真夜中のお茶会 などというのは唯の通称だ
秘密めいた富裕地区のクラブ 紳士らが葉巻とブランデーを手に、パイプを繋ぎ顔を広める
もしくは有力な男子と友好を築くそれとは違い、ここま静かな時間が流れる酒精と紅茶
甘いチョコやマカロンなどが並び、淑女が目立つかもしれない

其処には種族も 造形も そして生い立ちだって関係がない
ある種の強さや地位を持てば、こういった秘密の会話やなんの意味もなさそうな時間を過ごす
少しいけないことと感じるような時間を、何人もの若人が 貫禄のあるマダムが楽しんでいる空間

メイラは誰かの招待でも受けたのか
それとも気まぐれな来店か
馬車から降りた先の 人を選びそうな場所へ
特別なドレスでもなければ外着でもない
愛用している生地で仕立てられた黒の一張羅に白ネクタイ 銀のピンだけが唯一の装飾

そんな姿でコツリコツリと ブーツの踵を膨らませる硬い凹凸が、上質床の音を耳心地にさせる
立場故に何人かの知り合いはいるのだろう
そうすると、背中を覆うような長い黒髪は化生のように魅せる中、ロングスカートの端を持ち上げ
踵はコツリと爪先を一つ床へと触れる

「ごきげんよう、皆さま」

そう言って、赤い瞳とギザ歯の映える、一種の化け物のような視線入り混じるものを浴びても
なんら感じるものもなく 一人掛け用のソファへと 柔らかい綿が詰められた其処に腰を下ろし脚を組む
上品な蜂蜜が入った蒸留酒と柔らかいチョコでも頼んでおきながら、やがては一人で過ごすこともあれば
時折声を掛けられて小さく話を広げることもあるかもしれない。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 夜のお茶会」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にエリアさんが現れました。
エリア > 真昼は直射が強過ぎて散策に出るのも億劫になる季節だが、陽が傾いて夕刻を過ぎ、夜の帳が覆う時刻に移り変わると風は冷えて涼やかに都を渡る。
夜風に誘われて屋敷を出た一人の令嬢。
成り上がり者、と呼ばれて社交界での地位はそれほど高くもないし目立ちもしない。
外出の際必ず付いてくる従者を、屋敷の近くにしか行かないからと何とか説得して、そしてあっさり裏切って富裕地区の繁華街へ繰り出し、気に入りの店を巡っては買い物に食べ歩きにと自由気まま、そぞろ歩いていた女は今。

「……少し……食べ過ぎましたわ……」

調子に乗って何軒もの飲食店を梯子し、健啖さを存分に発揮して心ゆくまで飲み食いした末路は、地区にある広場に設置されたベンチにぐったりとダウンしている状態。

はち切れそうなお腹を抑えて、ふーふーどこか苦し気な息を吐きながら片隅のベンチに座る状態は一見体調不良になってしまった様にも見えなくもない。

実情は何の同情の余地もないものだったが。
苦し紛れにひっひ、ふー…とラマーズ法を試している所は、まるで陣痛でもきているようだ。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からエリアさんが去りました。