2021/04/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」に竜胆さんが現れました。
竜胆 > 朝、早いというには遅く、遅い、というには、まだまだ朝な今時分。富裕地区の中、舗装されたを歩く少女。
 人間が中心と言われるこの国に在って、オープンバックドレスの背中から竜の翼を、ドレスの下から尻尾を出している少女。
 この国に在り、人外であることを隠さずに生きる乙女。
 竜胆・トゥルネソルと言う名を持つ少女は、其れなりに長い間、この地域に住んでいて、周囲の人間にも顔を知られている
 トゥルネソル商会の次女で、仕事もせずに日がな一日家の中に居るか、犬の散歩をしているだけの高等遊民として。
 そして、その性格は短期で高慢、竜という存在を表したら、こうなるというような少女。
 とりわけ、振れなければ害はないので、貴族や通行人、顔見知りからは危険物の様に避けられる。
 象徴するかのように、周囲の人が少女の事を見て、その脇を大きく移動し、翼に触れぬように通り過ぎる。
 それは少女の望むところであり、声を掛けるなら、覚悟をしてからにしなさいな、と云うような所か。

 少女の掌には一本のリード、その先に有るのは、大きな、大きな、狼犬グリムで、彼女の家のペットだ。
 温厚で、人懐っこく、頭のいい彼は、この竜胆という少女の外部良心装置という認識も多い。
 少女の蛮行を、そのモフモフで止める様子は、よく見る光景だ。
 ただ、この犬自体は姉の嫁―――義姉が拾ってきて買い始めたそれなので、彼女と冒険に出ることも多い。
 義姉が冒険に連れて行かない時、メインで世話をしているのが、この少女という形でもあった。
 大きな体躯に似合うような力強さで、ノシノシ、ノシノシ、と歩いていて、見た目から言えば、竜胆が引っ張られているようにも見えるだろう。
 実際に、狼犬の行きたい所に合わせるように歩いているので、少女は行き先を決めてない。
 あふ、と小さく扇子で口元を隔し、眠そうに狼犬が歩いていく先を進んでいた。

竜胆 > 朝は……否、午前中は取り分け人が多い。だから、誰かに会うに関しては、その方が会いやすい。
 そもそもの話で言うなれば―――人は昼間に起きて生きているのだから、昼間に出かければ会いやすいのは道理とおもう。
 娼婦とか、冒険者、後、城勤めの夜勤などはまあ別としても良いのだけれども、普通で考えるならば。
 後は、夕暮れ時だろうか、その辺りの時間になれば、屹度人が多く歩くはず。
 閑静な住宅街を抜けて、少女の足は劇場や食事処の多い所に移動する、狼犬グリムは、仕切り何かを探すように匂いを嗅いで進んでいく。
 しばらく進めばマーキングをするので、恐らくそういう事なのだろう、犬は自分の縄張りの主張が激しい。
 まあ、このグリムがマーキングをしているからか、野良犬などはほとんど来ないとも言える、寧ろ来たら野良犬がヤバい。
 大抵グリム君が見かけて見つけて、野良犬が威嚇して負けて逃げるまでセット。

「―――うん、退屈、ね。」


 あふ、ともう一度欠伸を置きくして見せて、少女はのんびりとした足取りで進んでいく。
 どこか休憩できる場所で、一休みでもしようかしらと、丁度良く入った周囲の風景を見て考えた。
 カフェテラスなど、食事ではなくお茶でもいっぱい、という所はある。
 バーの様に大衆酒場の様な喧騒とは関係なく酒が静かに飲める場所もある。
 その辺りで何か飲むのも良いかもしれない、グリム君は放せばちゃんと家に帰ってくれる、迷惑かけないい子だから。
 あまり帰りたがらないのは基本、歩き回りたい、遊びまわりたい、なのだろう。

 ―――竜胆が心配で帰りたがらないという事は、無いと思いたい。

竜胆 > どれにしようかと、軽く見回っていたが、ちょうど良さそうな場所を見つけた。
 オープンテラスタイプのカフェで時間が時間だから、客は少なさそうだ、そして、グリム君を繋いでおくための杭もある。
 場所的には、大通りのすぐ隣なので、誰かが歩いていくのもよく見える場所にあるし、良いんじゃないかしら、と思う。
 場所が気に入ったので、少女はオープンテラスのカフェに近づき、杭に大人しくしておきなさいよ、と、グリムを繋ぐ。
 ミルクを皿で注文し、それを、グリムに出す様に店員に指示してから、腰を下ろす。

 メニューを手にして、目で文字を追う。
 とりあえずは、と。視線をあげて目で店員を呼ぶことにする。客の数が少ないのもあり、直ぐ店員はやって来た。

「この、ハーブティーセットを。ケーキは、このショートケーキを。」

 静かに注文をしてから、少女は店内を見回す、今少女が居るのはテラス部分で、店の中では数人が居るのが判る。
 何かを話ている様子だけれども、其れに興味は出てこない。
 道路の方に視線を向ければ、道路の方は人が行きかう、馬車が行きかう、まあ……日常的な風景でしかない。
 その中に、何か一つ、興味を引くものがあればいいのだけど、と思うのは少女の贅沢だろうか。
 しばしの間、お茶が来るまでの間を、通りの人の行交いを見ていることにする。
 尻尾がゆらり、ゆらり、と揺れて居て、その感情を表していた。

竜胆 > 暫く待っていて、ハーブティーとショートケーキが届く、一応年頃の少女だ、甘い物には目が無くて。
 すました表情を取り繕っていても、尻尾は嬉しそうにゆらりと揺らめく。
 ハーブティーを手にして一口、芳醇なハーブの香りを楽しむ事として、其処からフォークを手にして、ショートケーキへ。
 しっとりと柔らかな生クリーム、ふわふわ手美味しい生地、そして、ちょっぴり酸味の乗ったいちご。
 完璧なバランスで作られていると、評していいだろう、当たりを引いたわと、ご満悦を見せる。

 そんな風に、静かにお茶の時間を楽しんで、少女は家に戻るのだった―――。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」から竜胆さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 秘密クラブ」にシュミーさんが現れました。
シュミー > 『継続待ち合わせ』
シュミー > 【連絡なく30分いらっしゃらないので、一時退室します】
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 秘密クラブ」からシュミーさんが去りました。