2020/11/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 黒いタキシードを着た肥えた男が、美術館の前に立っている。
時折、仮面を着けた男女――男が圧倒的に多いが――がやってきて、ロブームにチケットを渡してその中に入っていく。
不思議な事に、そこから出る者はいない。
何処か別の所に出口があるのか、それとも中には余程美しい展示品があるのかは解らないが。

美術館の横には、『信念と悦楽――相反する二つの美』という、おそらくは展示会のタイトルが書いてある。
その横には小さく、主催と出資者の名が書いてある。

主催はロブームという男――そして、出資者は『オルソー・ビルヴィド三世』という、この辺りでは有名な、悪趣味な性的嗜好を持つ王族だ。裏では、強姦や違法奴隷売買の疑いも高い。

「(さて、この中に踏み込んでくる者が、いるかどうか――)」

中にいるのは、そこそこに身分の高い者達だ。
疑いをかけるぐらいならまだしも、踏み込むとなれば相応にリスクと責任が伴う。
だが、もしも踏み込めば――その中で見世物にされている者達を救うことが出来るかもしれない。或いは、だが。

ロブーム > ――そのまま、展示会は恙無く終わってしまった
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からロブームさんが去りました。