2020/11/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 黒猫は、悪魔の使いと言う。
その伝承は、ロブームという悪魔に限って言えば、正しい。

――ニャァン♪
と、大通りを一匹の黒猫が通る。
その黒猫は、緩く尻尾を振りながら、老若男女問わず、人懐っこくすり寄ってくる。
甘え上手な黒猫――だが、この黒猫には、重要な任務が課せられている。

即ち、この黒猫を世話したり、黒猫と一緒に遊んでくれる女性を、裏路地まで誘導することである。
質が悪いことに、この黒猫には、悪意はない。
彼の主人は、この黒猫に実に優しく接しているし――それに連れられた女性も、結果的には【幸福】になっているのだから。

「にゃぁん♪」

だから、黒猫は寧ろ、『自分こそはご主人さまに認められた審判者だぞ』とでも言うかのように、誇らしげに彼女達を誘うのだ。
――淫と堕を司る、その悪魔のもとまで。