2020/04/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 屋敷」にマルカさんが現れました。
マルカ > 名だたる商人たちが集まった夜会
父母の名代として参加しており顔見知りの商人や貴族に一通りの挨拶を済ませれば、
近くにいたウェイターから飲み物を受け取り人の姿のないテラスに出る
商人、貴族とも出席者は年配の人物が多く若輩の自分としてはとても気を使う
父母とも知己を広げる機会と思い、自分を名代として送り出したのであろうが気を使うばかりで、
知己を得るよりも先に気疲れしてしまった
せめて、見知った兄や姉が出席していれば逃れる事も出来たのかもしれないが

「はあ…父様、母様、マルカは最低限、責任は果たしましたからね?」

ふしゅ、と息を吐いて1人ごちれば手に持ったグラスの中身を一口して顔を顰める
ノンアルコールの物を手に取ったはずなのにどうやら手違いでアルコールの入ったものを手にしてしまったらしかった

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 屋敷」にアルマさんが現れました。
アルマ > さて、今宵はとあるお屋敷の夜会に参加しているご令嬢に少々何有りの花束を届ける仕事を店長より押し付けられている。
その代わり報酬以外に店長から賞与が貰えるようなので、嫌な顔はしなかったが、受けるか否かはかなり悩んだ。

何故ならばこの手の仕事は厄介ごとがバラの茨の如く絡みついている、無論茨なのだから棘もある、実際今夜届ける真っ白な花は百合に良く似た花ではあるが、あまり世間で好ましくない毒をもった花で、他の白いバラやら何やらは、その花の棘を隠すように、受け取り手に見せぬようにと仰せつかっていて、店長はその送り主からが結構払いがいいものだから、受けてしまって……という事だ。

茨は触れても、指先に傷を負わねば綺麗な花で、もし傷を負っても直ぐに吸い出せば毒が効果がでないものなので、きっとその花の毒で受け取り手が蕩けたか、ぐったりしたところで助けに、何て事まで予想できている。

――…なので手早く渡してささっと帰ろうと、夜会を夜会に相応しくない服装で抜けて、途中ウェイターに聞いていた特長から受け取り手がいる場所を聞いて、テラスの方へと。

外から一度テラスを覗けば確かに誰かがいる。
傍目からパッと見ても確かに花束を渡すべき相手であり、花束を渡されそうな相手だとわかったので、直ぐに顔を見せよう。

すーっとテラスの方に両腕で花束を抱きかかえながら入り込むと、一人ごちる女性に向けて声をかけた。

「こんばんは、お嬢様。少しお時間宜しいでしょうか?いや無くても少しだけお時間を分けていただければ……?」

ああ、こんな人に媚薬成分のある毒をもつ花を渡さないとならないのか、と思うと心苦しいが、表情にはなるべくそれを見せないように少し人懐っこく見える笑顔を浮べ、声色もまた場に相応しく静かなれど、ハッキリとした声を唇よりつむぎ出す。

マルカ > グラスの中身を揺らしながら階下の庭を眺めている
警備は厳重で武装した衛兵たちが見て取れる。流石に王都の商人の重鎮が集まるだけのことはある
警備する兵士たちの数を何となく数えながら、時折、グラスを傾けて唇を濡らしていれば、
突然背後から声を掛けられびくっと肩を震わせた
気の抜けた所を見られて、父母に迷惑が掛かったたらどうしようか…やらかしてしまった、
なんて思いながら振り向くと声の主は背の低い花を抱えた少年であった
夜会の参加者の顔には一応、覚えがあったがこの少年の顔には覚えがない

「こんばんは、お嬢様と言われるほど若くは無いのだけれど…私に御用ですか?」

自然と表情が笑顔になるのは養子とはいえ、商家の娘としての素養と言うべきか
柔らかな笑みを浮かべたまま、テラスの欄干から少年の方へ歩み寄っていき、首を傾げる