2020/04/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」にビョルンさんが現れました。
ビョルン > ”血の契りに忠実であれ”
とか、謂う言葉は原義を離れただの挨拶言葉に成り果てて久しい──のだろう。

定例幹部会でたくさんの年長者が馬鹿の一つ覚えのようにその言葉を繰り返して散って行った。
定例報告以外には、近々名ばかりに存在している香具師衆の駆り出しがあるという話を聞いたが、己には関係なさそうだ。

角が立たぬように頭を下げて他幹部を見送った後で本家を身罷る。
ぽつぽつと明かりの灯る道を己のヤサへ向けてぷらぷらと歩く。今日は護衛もいない。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」にゼルマさんが現れました。
ゼルマ > カチリ カチリカチリ 金属の擦れる音を僅かに伴わせて
青銀色の髪を靡かせゴスロリ少女、身に余る帯刀をして夜道を歩く。

灯りが点々と続く道は人気も疎らであり富裕地区いえども夜闇に紛れて何かあってもおかしくはなく。

夜の帳も下りて少女が帯刀をして歩く時間にしては遅く、歩みは止めずゆっくりとただ只管歩いてゆけば、

とある人物の姿を目にとめるや否や歩みが止まったという。

ビョルン > 同じ空の下、己へと寄ろうとしている者が居るようだが、方向は。

己と同じ方向から道を歩み来たようなら己の姿が目に留まってもすぐに歩き過ぎてゆくだろう。
または、己の前途からの距離を削ぐ方向であるならば己の視界にも相手を認めるだろう。

前者であればそのまま行合うことはなく。
後者なればちらと目を留めるが何しろ多様性豊かな王都の住民性故に、珍しさを口にて発することもない。
ただ、相手が子供に見える姿形にあっても油断はせず。往来でも常に他者とは刀身以上の距離を空けて通行するが己の行儀作法。

ゼルマ > 深淵の闇より灯りの燈る道にやってきた少女、金属の擦れる音がゆっくりと再び鳴り―動き始めたのだ。
彼の方へと、彼の後ろへと視線を向ける山吹色の瞳の奥底に宿る炎は揺らぎそして認め。

少し考える素振りをしたかと思うと、目を細め僅かに重心を傾けたかと思うと
距離を諸共せず彼に届く言霊を口から紡ぎ訪ねてみようと欲す。

「…名のある者でしょうか、帯刀を致す殿方は。」

刀身の間合い二振り分まで近づいてから、綺麗なカーテシーをした後謎かけみたいな問いかけを一つ。

ビョルン > 門構えも立派な住宅街は通りへと抜ける生活音もほぼなく、己へと近づくような音も確りと耳へ残している。

どうやら相手は己の前途に立ち現れたらしい。
それから礼の後に続けられる問いかけに、相手の姿を眺める。
表情は変わらず。

発して曰く、

「親より賜った名はあれど、
 ──かような夜更け、名乗り無き誰何に答える名は御座いません」

失礼、と会釈をして距離を詰めぬように歩き去ろうとする。
どういった意味でも子供に手を出した、という事実は組織内での己の評判を下げると重々に知る故に刀の柄には手もかけず。

ゼルマ > 問いかけの答えを聞いた少女はその答えに対する返答は不要と感じると、
再び無表情に礼儀としてカーテシーをしたかと思うと、
歩き去る彼よりも早く踵を返し夜闇に消えたという。

その動きは東の果てに聞こえたシノビ顔負けな気配の消し方と去り際だったという。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」からゼルマさんが去りました。
ビョルン > こうしたこともまた、王都では茶飯事。
人だったやら妖魔だったやら知れぬ。

気配が去れども独り歩きに払う注意は変わらず、そのまま街道を平民地区へ向けて歩む。

ビョルン > そのまま何者かとは方向を違え、日付が変わる頃には護衛の世詰めするヤサの一軒へと戻る。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」からビョルンさんが去りました。