2020/03/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/閑静な公園」に竜胆さんが現れました。
■竜胆 > 「ふぁ……ぁ。」
夜の公園というのは、富裕地区であっても、危険な場所と言って良いだろう、良からぬものは何処にでも居るし、こういう場所に居るのは、得てして危険な思考を持った、権力のある存在だから。
そして、こういう公園は特に、そういった権力のあるものが、自分の欲求を満たすのに特に使われやすい場所なのである、例えば、集団で女を捕まえて強姦を行ったり、など。
そんな公園に、少女はあくび交じりにやって来る、緊張感のない彼女の姿は、裕福な子女によくあるナイトドレスなのだが、その背中には、竜の翼が見えて、スカートの方を見れば、竜の尾が地面を削っているのが見えよう。
よくよく注目してみれば、米神の辺りには、竜の角が生えていて、人間ではないという事を無言のままに語っていた。
大きなあくびをしたその少女は、眼に浮かんだ涙を指でぴっとどこかに飛ばしつつ、公園をとことこと、進むのだ。
「ずいぶん、寝てしまいましたわ。」
下等な存在ではないので、冬眠は必要はない、ついでに言えば、半分は人だから、更に必要はない。
が、暇だったので、少女は冬眠をするという選択をしてみた、自分の部屋に籠り、ベッドの上ですやすや寝ること数か月。
最近暖かくなってきたので目が覚めたともいうのだ。
気温などは自分の思い通りにできるし、寒くても活動は出来るのだけれども、冬眠をしたらどうなるかという好奇心での事。
ちょっと体を動かしましょうか、と少女は公園にやって来た。
「……ん。」
公園に北は良いが、体を動かす、何をするべきかしら、と、少し眠そうに目をこすり、思考を回し始める
■竜胆 > 「そういえば。私……。」
もともと体を動かすタイプでは無かった、部屋の中で本を読んでいればいいし、散歩と称して魔狼グリムを連れて行くにしても、こういう場所に連れてくれば、後はその辺のベンチに座って、書物を―――魔導書を読むのだ。
理解してしまえば、もう、いいやと感じられる。運動するタイプでないのに、無理に運動する必要ないわねと。
そうするとなると、少女は考えるのだけれど、ここにきても、やることが無いという事なのだ、今回は、運動と血迷った結果、何も持ってきてはいない。本も。
そうするとなると、本当にプラプラするしかやることが無くなってしまうのであった。
時間もあまりないし、偶には気分転換に歩くのも良いのかしら、という思考をしてみるのだ。
普段はしない冬眠なんてものをしたのだし、頭がぼーっとしていたに違いない、きっと。
「ふふ。」
それならそれで仕方ありませんわね、少女は懐から扇子を取り出し、口元を隠しつつ笑う。
少し気分が晴れたので、尻尾を機嫌よく軽く振りながら、公園を進んでみることにした。
可愛い子が居れば、姉ではないが、ナンパをしてみるのもいいわ、と。
■竜胆 > 公園は静かなのだが……だからこそ判るモノがある。
公園の其処彼処で、息を潜めつつ、行為に及んでいる人が居るという事、口を押さえているのだろうくぐもった声、腰を打ち付ける音に、水音。
直ぐ近くだけでは無いのだろう、其処彼処と言ったのは、別の場所でも、という意味で。少女が人ではないから聞き取れているのだ。
妹だったらもっと詳細に聞こえていたり見つけたりするのであろうことが判る。
お盛んねぇ、と先程の自分を側溝に棚に上げた思考で、少女は、公園の中を歩くのだ。
そして、そのまま、何事もなく公園の中を進んで、夜闇の中に溶け込んでいくのだった―――
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/閑静な公園」から竜胆さんが去りました。