2020/03/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」にパティさんが現れました。
パティ > まるで御伽噺の中の盗人のように、建物の屋根から屋根を身軽に跳び移る小柄な人影。
その最中に荷物の届け先を地図で確認し、目当ての屋敷の前に降り立つ。
身長より長い金属の杖の先に取り付けられた金属の連環がシャランと音を立てた。

門番に頼んで使用人を呼んで貰い、頼まれた品物と書類を手渡し、書類にサインをしてもらってから受け取る。
ぺこりと一礼して、その場から駆け去り、次に足を止めたのは入り組んだ路地の途中。

「……っふう!」

一息ついて、配達用の鞄に括りつけられた水筒の蓋を外し、ほとんど水に近い果実水を飲む。
口元を手の甲で拭って、道の脇に積まれた木箱の上に腰を下ろした。
富裕地区とはいえ、入り組んだ路地裏ともなれば全く人影も無いが、配達人にとっては慣れたもの。
今日の分の仕事を終えたささやかな満足感に浸りつつ、その場で疲れを癒して。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」にファイネアさんが現れました。
ファイネア > 「あぁもう!最悪!」

そんな細い路地に怒声が響いた。
カツカツと靴音を立てながら路地の隙間を歩いてくる。
少年の視界に入るものの、気にした風もなく。
やってきた方向を一度振り返って何かを確認すると、ふん、と鼻を鳴らした。

夜の中で白いローブは目立つだろうが、そのローブも合わせを閉じておらず。
インナーは女性的なボディラインを浮かび上がらせているだろう。
そうしているというよりは適当に羽織って来た、という印象の方が強いだろう。
少々怒気を発する様子。目に留まるとは思うが…。

パティ > ──と、耳に届いた怒声にそちらを見遣る。
すると、高い靴を立てながら一人の女性が歩いてくるではないか。
何があったのかは知らないが、かなり立腹しているらしい。

白いローブを羽織ったその姿からは、一体どういう職種の人物なのかは、少なくとも少年には分からなかった。
例えば給仕の恰好をしていたら酔っ払いに絡まれたのかもしれない、とか想像もつくのだが。
木箱に腰掛け、水筒を口に開けたまま何度か目をしばたたき…
とりあえず、背中を壁につけて邪魔にならないようにはする。
そんなことをせずとも通り抜けるには困らない道幅があるが、何となく、気分的なもので。

ファイネア > しばし背後を確認するようにしていたが、特に何もない様子。
長細い包みを肩に乗せるように持ち直し、再度歩き始めていく。
かつ、かつ、という足音は先ほどよりは小さな音。
不機嫌そうではあるが少し収まったか。

通り道はどこともわからぬような路地ではある。
しかし、その道には一人少年が見える。
夜中に何してるのかしら、と疑問も浮かぶが些細な事かと気にしないようにするが…。

「…別に取って食ったりしないわ。」

近づいた際に、桃色の瞳で流し目を送りながら一言送った。
怒気を発している自覚はある。
なので、避けようとしている少年に向けて声をかけたのだ。
少年に怒っているわけではないのだ。八つ当たりをするつもりはない。
…単に先ほどまでの出来事が腹に据えかねている、とそんな様子で。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」からパティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」からファイネアさんが去りました。