2019/10/08 のログ
■ラファル > 速度と言うものは、筋力とかの他に体格と言うものがある。
体格が良いと良いほど、体の重さや動くまでの距離とかあるので、速度が遅くなりがちなのである。
追いかけてきた彼の様子を眺めて、ん?と首を傾ぐのだ。
「ふふーん、ボク、一応ストライダーだしね!
これくらいは朝飯前だよ!」
視線は返してくれるまでの間、彼の手に向けられている。
拾った直ぐの手紙に関しては、内容は覚えているのだけれでも。
落としたものをそのままにしておくのもいけない事だろう、と。
そして、受け取りながらの彼の質問に、うん、と頷いて。
「お手伝いだよ。
ドラゴン急便やってるの、トゥルネソル商会の。」
彼は知っているだろうか、この王都にいくつもある商人の中のうち一つ。
トゥルネソル商会。
本拠はダイラスなのだが、ここ数年前にマグメールに支店を作り。
其処の支店長がドラゴンを使った配達サービスを始めたのである。
それが、ドラゴン急便なのである。
その名の通り、竜を使って様々な所に荷物を運ぶサービス。
空を使うので、早いし安全と言う評判。
人でもモノでも、お金を払えば非合法な者でなければ運んでくれるのである。
幼女は、其れの手伝いをしていると、言うのだった。
■アルファ > 「ストライダー。通りで速い訳だ。体も小さいし、これなら大切な物資や情報も運べるということか」
息も整いゆるりと長身を伸ばして眺め下ろす。随分と小さな少女が、商会の名前を出すのにも茫洋とした瞳で笑みをなんとか描いて。
「おやおや。お子様扱いしちゃまずかったかな。契約の仕事をしていたのか。
トゥルネソル商会……新聞で見たかな。ドラゴンを使った輸送を開始したと
……俺はてっきり翼竜で運んでいくのかと思ったのだが」
語りながら膝を崩して同じ視線の高さになり。正面から見る幼気な相貌に、やっぱり可笑しさが生まれて口角を吊り上げるのだった。
「まさかこんな小さな人型のドラゴンを使っているとは思わなかった。
ドラゴンよりもこっちのほうが人に愛されやすくてマスコットキャラになれるかもね」
などと勝手気儘に語りながら、帽子を取り、額に浮いた汗を腕の裾で拭っていく。
小さな子を眺める双眸も、とろりと熱帯びた視線を送り始めて。
「悪い。ちょっと今、おかしいんだ」
黒髪が乱れるほど頭を振って眉間に皺を寄せた。
■ラファル > 「別に、ストライダーとしてのお仕事はしてないけれどね。
クラス分類としては、と言う形だし。
冒険者としては、まだ最低ランクだし?」
幼女は、からからと笑う。
冒険者も、メインでと言う訳ではないので、席を入れただけと言う感じである。
基本的には自由気ままな幼女は、依頼も大して受けないので、クラスとランクがまったく合って居ないのである。
「んにゃ?だって、ボク子供だもの。
子供を子供だっていうのはべつにふつーじゃないかな。
翼竜?
街中に翼竜でたら、騒ぎになっちゃうし、彼らの大きさじゃあ、道にはいれないよ。
だから、町の中は人の姿になれる子が動くことになってるよ。」
ドラゴン急便、竜を使っているがTPOはわきまえるのだ。
だって、竜が街中に現れたら基本的に皆さま大騒ぎになります。
なので、ちゃんとその辺は配慮してあります。
町の外とか、広い場所で行くなら、ドラゴンがその雄大な姿で飛びます。
「マスコットはやだなー。
だって走り回れないし、いちいち人に愛想振りまくのめんどいし。」
そう、じぶんでやりたいようにやるならいいのだけれど。
強制されて愛層を振りまくとかは、あまり好きではないのだ。
「―――発情してるんでしょ?
発散したいのならいいよ?
でも、これ届けてからでいーい?」
そう、今運ぼうとしている荷物、これが最後の一つなのである。
交尾は、それが終わってから、と。
■アルファ > 「自分の職業を最低とか言っちゃいけないよ。こんな夜遅くまで頑張ってるんだ。
偉いじゃないか。
――そう?子供扱いされるのが嫌いな子供が知り合いにいてね。
ましてや責任をもって商売してるなら、失礼だと思っていた」
言葉を交わしながらも浮き立つ汗が体を濡らす。仕事終わりにスキモノの貴族に連絡した際に。
媚薫を乗せたハーレム部屋で行ったのが原因だった。
そうとも知らぬ初見の人に手を出してはいけないと。
なんども熱い息で唇を震わせるが。
「確かに。翼竜は入れないな。翼竜が上に飛びながら、荷物と一緒に配達人が降りると想像していた
……マスコット。いいじゃないか。運ぶたびにチップを貰えるかもしれないよ
――――ぇ」
急な言葉。あまりにも隠せずにいた己の痴態を察しての直接な言葉に、かっと目元が熱くなり。
迷うように揺れる双眸は――
「……それじゃ、その一個を運ぶバイト代として……発散してくれるかな?」
小首を傾げ照れくさそうに語る。その後は、疾走する少女と、その後で荷物を持ちながらついていく黒衣の青年の姿が
夜の富裕地区で見られた筈で。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からアルファさんが去りました。
■ラファル > 「職業ではなくて、クラス、だよ?
冒険者としてのランクだよ―――」
多分、強い発情にさいなまれて、彼はすこし把握することができないのだろう。
そして、付いてくる方が遅くなるのになぁ、と思いながら。
まあ、いいか、と彼に荷物を持ってもらい、そのまま去っていくのだった―――。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からラファルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」にメリュジーヌさんが現れました。
■メリュジーヌ > その周辺に人の気配がほとんど絶えているのは、時刻にも原因があるだろうが、
そういう場所──という理由が大きかっただろう。
「こういう場所の方が、存外『穴場』だったり……するのよねぇ?」
と、独りごちるはゆったりした調子で歩を進めている一人の女…
厳密には完全な女ではないが、身も心もほとんどが女ではあった。
■メリュジーヌ > 女が言う『穴場』とは…簡単に言ってしまえば、人漁りの──
であろうか。
欲望の捌け口であった。
そういった相手であれば、春を鬻ぐ者を扱う店に行けばいい、という話ではあるが…
困った事に、女は自分の意のままになる者に食指が動かない。
そうなると、こうして夜な夜な、あちらこちらを練り歩く羽目になる。
これだけの規模の街になると、不用心に独り歩きする者が居ても珍しくない。
ただし、それは自分自身にも言える事ではあったのだが──
■メリュジーヌ > もっと、明らかに治安が悪い場所……例えば貧民街であるとか、
そういった場所で人漁りをした方が、効率は良いのかも知れない。
実際、そういう事もたまにある。
しかしそれは、女にとって売春宿に足を運ぶのと同じ、お手軽に過ぎる選択であり。
あえて、非効率的な…獲物探しに苦心した方が、
労力が実った時の悦びが大きかった。
それ故に、女は下唇を指先で触れ、笑みを浮かべる。
安直に言えば、空腹時の方が食べ物が美味いのと同じ、だった。
■メリュジーヌ > あまり、一つの場所でこういった人漁りを連続して行う事はよろしくない、と言える。
この富裕層の暮らすエリアも広い…距離を空ければ、女のしでかした事など話題にすらなっていない。
勿論、こんな無法ばかり働いていたら、知らぬ間にお尋ね者になっている事もあり得ようが……
ともあれ、この辺りは詳しい区画でもない。
何となく、に任せて足の向くまま歩いていると、段々入り組んだ路地の奥へ入り込んでいく…
市街地も、人がよく利用する通路を一本外れればこういった光景が広がるものだ。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」に文月 葵さんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」から文月 葵さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」からメリュジーヌさんが去りました。