2019/09/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
ギュンター・ホーレルヴァッハ > 富裕地区の一角。ごくありふれた豪奢な貴族の屋敷。
しかして、その館内では今宵も狂乱と享楽、怠惰の宴が繰り広げられていた。
高価な酒を浴びる様に飲み干し、葉巻の紫煙が部屋中に燻り、集められた女達が弄ばれながら別室へと消えていく。

「…貧民地区の阿片窟と大差ないな。まあ、こんな場所に居る時点私も同類ではあるのだが」

そんな淫蕩な遊戯にざわめく室内で、溜息交じりにグラスを傾ける少年の姿があった。
新たな師団を設立する為の根回し。その打ち合わせを終えた後、誘われた館。
特段嫌悪感を抱く訳でも無いし、こういった手合いの誘いは断る方が面倒だと訪れたまでは良かったが、流石に素面で眺めているのは気が滅入る。

よって、今宵の相手を見繕うまでの間、こうして酒を煽っていた。流石に良い酒を仕入れているのか、舌触りの良い酒精が身体に染み込んでいく。

ギュンター・ホーレルヴァッハ > 集められた女達はどうにも手当たり次第、といった風貌。
帝国公主。落ちぶれた貴族の娘。娼婦や奴隷の類等々。体格も年齢も様々。
まあ、今宵の欲望を発散させる事が出来れば、此の館に集った者達に取ってはどうでも良いのだろうと肩を竦めた。

「…さて、何時までも壁の華でいる訳にもいくまいな」

丁度、持っていたグラスも空になった。
余り気は進まないが、狂乱の宴に集う者達の輪へとゆっくりと足を進めていくだろう。

ギュンター・ホーレルヴァッハ > 部屋の中央へと足を進めれば、服装だけは立派な貴族達が媚びる様な笑みと共に近づいてくる。
その中から、利用価値のある者。価値の無い者を選別しながら、作り慣れた笑みを浮かべる。

「…随分と御盛んな事で。そろそろ、私も混ぜて頂いても?」

こうして、富める者達の宴は延々と続くのだろう。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」からギュンター・ホーレルヴァッハさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にゼノビアさんが現れました。
ゼノビア > 「……それではまたのご用命をお待ちしております。」

一夜限り或いは1週間単位で臨時の執事として本採用が決まるまで、
人手不足の富豪か貴族の屋敷で働くこともあるし、
家庭教師やマナーを教える講師などもする事もある。

今夜は臨時の執事として一時的な契約期間を終えて、
とある貴族のお屋敷から出てきたところである。

そのお屋敷に所属しているメイド長と執事に深く頭をさげて、
仕事を評価してくれた礼と感謝を伝えて、
彼女が彼が屋敷に戻り仕事に戻ったことを確認してから
ゆっくりと頭を上げて最後に屋敷に向けて今一度だけ、
手袋の嵌った左手を胸元に添えてから深々と頭をさげた。

そして礼を終えて顔を上げるころには、
何とも言えない喜びと悲しみを交えた薄ら淡い笑みを口元に浮べるのだった。

「……是で暫くはもつ、けど……いい加減就職先を定住先を見つけないとシルバーは遠いし、今回みたいに上手くお屋敷に滑り込む事が出来るとも限らないし……。」

左足の踵を軸にしてくるりとお屋敷に背中を向けると、
両手を後ろ手に腰の辺りで組んでから、ゆっくりと歩き始める。

さて、仕事を探すか冒険者というものを始めてみるか、
給仕の仕事に復帰するかそれとも稼ぎを散財すべく旅にでるか、

どうしようか?
王都を出て徒歩で他に街に向うのもよし、
馬でも借りるかグリフォンとか騎乗もしてみたいし、
ワイバーンに乗ってみたくもある。

ただそうなると騎乗する前に対象の獣を見つけて、
捕獲?洗脳?とにかく何かしらの方法で懐かせなくてはいけないだろうし。

と、富裕地区の通りの一つをこれからの楽しみと不安に頭の中を一杯にしながらあるけば、
珍しく人にぶつかるかもしれないし、
誰かに呼びとめられるかもしれない。

どうなるかは運命を司る悪魔か天使か神様の気紛れだろう。

ゼノビア > 結論は……旅に出よう。

王都を離れて港湾都市に北方帝国に魔族の国に奴隷市場都市に神聖都市に、
まだまだ足を運んでいない場所はある。

その道すがら幸運にも主人として仕えるに相応しい誰かと合えれば僥倖。

それならば荷物は軽く最低限で苦労を愉しもう。

足取り軽くフリーの執事の少年は富裕地区の通りに消えていくのであった。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からゼノビアさんが去りました。