2019/08/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」にリュシーさんが現れました。
■リュシー > (そもそも、この界隈は、己にとっては生まれ育った場所である。
抜け道、裏道の類はだいたい頭に入っているし、ここならば隠れんぼにも、追いかけっこにも、
まあまあ勝算がなくもない。
だからこそ、厄介になっている店舗で急なお使い物の話が出たとき、
か弱い女性が行くならば、己が、と手を挙げたのだが―――)
……予想以上に、浮かれきってんなぁ。
(なるほど、貴族連中は何もなくても、夜ごと酒宴だ怪しげなイベントだ、と、
隙あらば悪徳の限りを尽くす傾向にある。
しかし―――
瀟洒な邸宅が並ぶ界隈で、庭から門扉の外へ、飲んだくれた貴人の皆さんがはみ出るほど、というのは。
三歩歩けば絡まれる、十歩歩けば懐を狙われる。
痴漢だかスリだかわからない男の手を、ストールの裾でぺちりと叩き落として、
お使い物の包みを胸に抱え直し、思わず深いため息を吐く。
請け負った仕事はきっちり果たしたい、が、しかし。
この分では思ったよりずっと、手間暇のかかる仕事になりそうだった。)
■リュシー > ―――あ。
(どうするか、と記憶の抽斗をあちこち引っ張り出しているうち、
子どもの頃に偶然見つけて以来、こっそり抜け道にしていた個所を思い出す。
大人になるにつれて通り抜けが厳しくなったため、しばらく忘れていたけれど―――。
俯いて己の身体を、客観的に計測する間が数秒。
うん、と一人頷いて)
これなら、まぁ、何とか通れるか……。
(そう判断すれば、善は急げである。
喧騒にうんざりして時間をロスした分、急いで目的地に向かわなくては、と、
大きなストライドで歩きはじめた―――。)
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」からリュシーさんが去りました。