2019/07/21 のログ
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 尤も、特段広い公園という訳では無い。
平民地区の公園に比べれば随分と広いかも知れないが、それでも特段広大だという訳でもない。
「…次は、もう少し散策しがいのある場所で降りるとするかな」
短い散策を終え、再び思考は抱え込んだ政務へと切り替わる。
そうして、少年は一人己の屋敷への帰路を急ぐのだった。
ご案内:「富裕地区の公園」からギュンター・ホーレルヴァッハさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある貴族の邸宅」にリクレシアさんが現れました。
■リクレシア > 富裕地区のあちらこちらで毎夜のように開かれる宴席
それ自体は、何も珍しいものでも何でもない。
ただここ最近はそこに教会のシスターの姿が増えてきていた。
もちろん清貧を教義とするノーシス主教の信者が表立って宴席を開いているわけでも
シスターたちがそこに賓客として招かれているわけでもない。
今宵、富裕地区の一画にある親ノーシス主教派の貴族が有する別邸で開かれていたのは、
これから建設されるという神学校の運営に関する説明会
―――そういう名目での、いわば寄付金集めの集会だった。
当然、教会側としても、ただ寄付を願い出て貴族が受け入れるとは思っていない。
それなりの対価というものを用意しているのは当然の流れであり。
シスターたちに混じって、まだ学生と思しき少女たちが数人、この場に呼び出されていた。
もちろん「神学校における授業の実態について話を聴かせて欲しい」という建前だ。
少女たちも、それが建前であるというのは薄々察してはいるものの、表立って異を唱えることも出来ず。
それぞれに貴族たちから個別に話を聞きたいと請われると、断り切れずに別室に連れていかれており。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある貴族の邸宅」にガルディさんが現れました。
■リクレシア > 「――ですから、神学校の門戸は貴族に限らず、もっと開放されるべきではないでしょうか?」
そんな中で、学生の一人が一生懸命に熱弁を振るっていた。
それに付き合っている貴族は、とても真面目に聞いているとは思えない――むしろ何か企んでいるようなにやけ顔。
好色そうな視線を少女の胸元に向けながら、宥めるような猫撫で声を発していた。
『まぁまぁ、そんなに熱くならずに。それだけ喋ったら喉が渇いたろう?
これでも飲みたまえ。なに、アルコールはごく控えめのジュースのようなものさ。』
そう言って少女に手渡されたのは、ロゼのような鮮やかな色合いのワイン。
このような宴席ならば、酒類が出されても決しておかしなことでもなく。
むしろパトロンを募ろうという場であれば、当然というもの。
学生の立場で此処に来ている少女としては断るべきかと逡巡したものの、喉が渇いていたのも事実で。
それに、こちらに向けてくる視線は正直気持ちの良いものではないけれど、他に話を聞いてくれそうな相手もいないわけで。
ここで相手の心情を悪くするくらいならと、そのグラスを受け取って。