2019/04/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」にイズナさんが現れました。
■イズナ > 今宵も宴席に出席する主人に付き添い、さる貴人の館まで主人をエスコートしてくると館のホールに通される
館のそこかしこから男女の睦み合う声が聞こえてきますと、「あぁ…」と今宵の宴の趣旨を理解したように溜息をついた
主人もそれに感づいたようで、意味深な笑顔を浮かべると、ささっ、と側を離れて今宵のお相手を見繕いに
ホールの方へと歩いて去っていくのでした
「公主様、羽目を外すのは構いませんが何事も慎み深くですよー…
…って、聞いちゃあいないんだから、全く…」
足取りも軽やかに消えていく公主の後ろ姿を見送る
どうしようもない主人だが、あれが自分の仕える主人であるから仕方ない
従者の諫言などは右から左、自らの立場も忘れ奔放そのものの生き方は呆れを通り越してもはや尊敬の念すら覚える
…と言っても、何事かあれば気絶させてでも担いで帰れば良いし公主の気づかぬように身近に使い魔も
潜ませてあるから、最低でも死ぬようなことはないはずである
何だったら尸解にしてでも連れ帰り、生きている、と言いはったって良い
従者の公主に対する忠誠心など、そんなものである
公主が見えなくなればホールを後にして廊下にまで戻りますと、並べられた高級そうな椅子に腰を下ろした
どうせ、数時間は戻ってこないのである。それまではのんびりとここで待たせて貰う事にする
屋敷に仕える給仕が通りがかり、軽く挨拶をすませれば丁寧にお茶などを入れてくれたのでそれをごちそうになりつつ
あちらこちらから聞こてきます男女の嬌声にうんざりしながら、ただただ、時の過ぎゆくのを待つ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」にミヤビさんが現れました。
■ミヤビ > 薬を貴族様に納品し帰る途中に廊下を通りかかる。
高級な繁殖促進剤を大量に流通させたため、一部の貴族から評価され(目を付けられたともいう)、薬を直接卸すように頼まれたのだ。
今晩も、宴で使うという媚薬や精力剤の類を大量に持ち込み、お礼で財布を膨らませ、宴への参加を丁重に断ってから帰る途中であった。
「どうしましたか? 疲れているみたいですが」
通りがかりの椅子に座ってる男性があまりにつかれているようなので声をかける。薬師として、疲労回復の薬ぐらい渡そうか、などと考えながらイズナを観察していた。
■イズナ > 流石は公主を招いて宴席を設ける程の貴族のお屋敷
供されるお茶も品が良く味も良い。嗜好品には全く興味はないがそれでも香りと楽しみ味わっておりました
他所のお屋敷というのに久々にゆったりとした時間を満喫しておりますと、不意に声を掛けられ、
声の主へと視線を向けた…ふわりと柔らかそうな狐の耳に目を丸くする
しげしげとその金色の耳を観察してから、ハッとしたように改めて声の主へと視線を向ける
「いえ、お構いなく…肉体的には然程、疲労はしておりません
むしろ、疲れているのは精神とでも言いますか…いや、これは貴方には関わりのないことですね」
鋭い目付きなれども従者は従者
貴族、王族の相手もするので努めて柔らかな笑みに僅かばかりの苦笑。立ち上がり、軽く彼女に頭を下げて
「失礼をしました…とある公主様にお仕えするイズナという執事にございます
………貴方様は、はて…薬を商う方のようですが…?」
すん、と鼻先をゆらせば微かに感じる薬品の匂い
お山の師匠の元にいた際には薬の調合などもしておりましたから、ぴん、と来たようで
■ミヤビ > 「ご丁寧にありがとうございます。私はミヤビ、しがない薬師でございます」
丁寧に優雅に、頭を下げるミヤビ。その所作は、王国のものとも帝国のものとも違うが、それでも非常に洗練されていて、その娼婦とも間違われかねない服装とひどくミスマッチであった。
公主に仕えるということは、場合によっては貴族、平民だとしてもそれなりの地位が保証されている立場である。最大限の礼をミヤビは払うことを決めた。
「精神といいますと、こういうものもございますよ。心を落ち着かせる薬草茶です」
といいながらカバンから竹の水筒を取り出し渡そうとしてふと手が止まる。
「申し訳ありません、毒見もせぬものは口を付けられませんよね」
開いた水筒からはスーッとした、草原の澄み渡る風のような香りが漂う。