2019/04/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 富裕地区の一角。表向きは地方から王都へ訪れる貴族などが利用する豪奢なホテル。
しかして現在は、ヤルダバオートより送られた【貢物】を貪る肉欲の館と化していた。
そこに未だ嫁ぎ先の決まらぬ公主達も入り混じっているのだから、最早王侯貴族による乱痴気騒ぎに過ぎない。一時の欲望をぶつけるだけの、爛れた宴。
「……だからこそ、こうして密談をするにも程良い場所ではあるのだが」
女達の嬌声や肉のぶつかる音が響く大広間の隅で、話し込んでいた男達を見送った後葉巻に火をつける。
舶来の甘い紫煙を燻らせながら視線を彷徨わせれば、既にそこかしこで見覚えのある顔から見知らぬ者まで、それなりに名の知れた貴族達が欲望の赴くままに腰を振っている様が見える。
これくらい精力的に国政を担ってくれれば、と思わなくも無いが、それは己の心配する事ではないかと小さく苦笑いを浮かべる。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 辺境での反乱。ヤルダバオートの干渉。帝国の動向。
王国の不穏は続き、金が流れ込む場所は幾らでもある。
社会の不安を煽り、国王の権威を失墜させ―――
「……と、こんな場所で考える様な事でもなかったな」
紫煙の先には、未だ続く狂乱の宴。
己の若い肉体も、淫蕩な空気に充てられたのか僅かな熱を帯びている様を自覚している。
適当な相手を見繕っても良いか、と再び甘ったるい紫煙を吐き出しながらぼんやりと周囲に視線を向ける。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > そんな仄かな情欲は、此方に音もなく近付いた使用人の耳打ちによって掻き消える。
新たな戦乱。新たな動乱。そして、新たな王国への楔――
「……直ぐに向かおう。何、多少は熱が籠っていた方が、何事もやりごたえが出ようというもの」
そして、退廃的な宴の嬌声を背に受けて、少年は其の場を立ち去るのだった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区【イベント開催中】」からギュンター・ホーレルヴァッハさんが去りました。