2019/01/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」に竜胆さんが現れました。
■竜胆 > 富裕地区の大通り、東方の服を身に纏った少女は、何時ものように夜の散歩に出かけていた。
ペットの狼犬グリムくんは、その大きな体に見合った体力をしているのかとてもとても散歩が長いものである、リードを持ってトコトコと狼犬が少女のことを引っ張るように先を歩く。
少女自身は彼の行きたい先に任せて歩くのだ、別に行きたいところとかないし、帰りたくなれば、言えばちゃんと言うことは聞いてくれるし。
「本当にお前は狼なのかしらね。」
散歩で歩きながらぼやきのようなつぶやき。
理由はこの狼犬の頭の良さである、なんというか、獣というレベルを通り越した知恵と理性と理智を感じられるのだ。
この狼が魔獣でしたと言われても信じられるぐらい。
とはいえ、魔獣だったらこんなに大人しいこともないかしらと、引っ張られながら考える。
まあ、いいか、と息を吐き出し少女は歩く。
ちなみに、少女の半径100m周囲は、少女の能力により、春のような暖かさになっている。
寒い中外に出たくないのである。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にルキオラさんが現れました。
■ルキオラ > とことこ……と大通りの隅っこを小さな歩幅で散歩する掌サイズの二股帽子。
常人の感性では珍しい生き物ではあるが、この小人はわりと気安く人前に現れる。
「おやおや、なんだか暖かいですねぇ……もう春が来たんですか?」
暖かさに気が緩んだのか、のんきなことを言ってその場にコロンと無防備に寝転んでしまう。
夜の暗さにその姿は紛れてしまうが別に隠れているわけではないので、見つけることは可能だろう。
たとえば獣の優れた嗅覚とかなら。
■竜胆 > 珍しいものがあれば、当然気にするのが、狼犬であるグリム君。
とことこ、と歩いていたところ、急に停止するので、少女は、狼犬の方を見る。
何かあったのか、と聞く必要もなくて、狼犬はクンクンと何かを嗅いでいる模様、その大きな体をゆっくりと移動するのだ。
石畳の匂いを嗅ぐようにしながら移動していけば、ころりと転がっている小さな人型の物体にたどり着く。
そして、少女も人間ではなくて、王国にありながらも堂々と竜の翼に竜のしっぽを晒している人竜なのである。
見つけた人型、その近くで座って興味深そうにしている狼犬に少女は一言。
「ダメよ、グリムそんなもの食べたらお腹壊しますわ。
人工添加物もりもりのホムンクルスなんて、何が入っててもおかしくないのよ。」
しれっと、ディスっているレベルで言葉を放ちながら、狼犬に注意する。
匂いを嗅いでじっと見下ろしている狼犬は、なんか文句言いたそうに見上げる。
拾い食いするわけじゃないとか言いたいのだろう。
■ルキオラ > 「あ、犬だ。こんばんは。」
野生動物に狙われることはしょっちゅうの小人であったが、
この敏そうな動物は食欲を向けているわけではなさそうので、相変わらずノンキに寝そべっている。
薄目を開けて手を振ったりするだろう。
しかし続くDisにはなにを~とバネじかけの人形のように跳ね起きてしまう。
「あんたはなにもわかってない!
天然由来のものがむしろ人体に有毒だったりとかザラなんですよっ!
っていうか初見であたしをホムンクルスって見破ったあなたは何者なんです……?」
少女の足元でぴょんぴょんと跳ねて抗議をする。後半は我に返っていた。
■竜胆 > 犬に挨拶する、小人に対し、ワン、とお返事する賢すぎるほどに賢い狼犬。
尻尾振っているのは興味があるから、なのであろう。
転がっているその小さな存在は、狼犬に手を振っているようだ。
そんな小人に顔を寄せ、クンクンと匂いを嗅ぐのだ、よほど珍しいだろう。
「判る訳ありませんわ?何に対してわかってないと言っているのかも。
そのあたりは、運の悪い先人たちがその身を持って証明してくださってるのでしょうね。
あら?レディに何者、と問いかける無神経な貴方こそ何者なのでしょうか?」
足元で飛び跳ね始める小さな人。
踏み潰してしまいそうなそれを見下ろし、扇で口元を隠してじ、と竜眼で見下ろそう。
それと同時に、少女の体の一部であるしっぽで石畳を叩こう。
そこをみれば、言わずともある程度わかるであろう、竜のしっぽが地面を叩いたのだ。
少なくとも竜に連なる存在だ、と。
■ルキオラ > 「おお~よくできたかわいい子ですね~。
不躾な飼い主様と違って……」
珍しげに顔を寄せてくる狼犬の鼻先を撫でながら小声で。
「食べもせずにお腹を壊すとか失礼極まりないってことです!
せめて実際に食べてから……ヒエッ!」
微妙にズレた抗議の途中、自分のすぐそばの地面を叩いたしっぽの迫力にビビって悲鳴を出してしまう。
冷たく見下ろす視線のもと、その尾の示す意味に気づいて冷や汗が流れる。
「あ、はい、あたしはしがない錬金術の小人、ルキオラでございます。
この度はドラゴンさまとも知らず大変なご無礼を、へへ……」
流れるように土下座した。そのまま靴でも舐め出しかねない勢いだ。
『ドラゴンには手を出すな』、そんな警句をルキオラも知っている。
■竜胆 > 狼犬はクンクンすんすん、と匂いを嗅いだあとには、彼のマントにはを引っ掛ける。
ここは道のど真ん中なので、そこにいたら危ないと言うかのようにトコトコ、と道の端へと移動して、端っこに置こう。
「あら、食用に作られていたというのであれば、それはとても興味深いですわね
でも、その大きさという時点でおやつにもならないと思いますわ?」
それで、漸く彼は自分が何と相対しているのか理解した模様だ。
すごい勢いで汗を流し始める様子、流れるような土下座は―――なるほど、見苦しい。
とはいえ、身の程知った相手であるなら、寛容になるのがドラゴンとも言う。
別の言い方はチョロ……。
「私は竜胆・トゥルネソル、といますわ。
魔術を齧っておりますの……錬金術に関しては幾許かの知識を持っているから、貴方がホムンクルス、と知りましたのよ。
人とは違う作りをしているようですし。」
と、種を明かす。
もともと、知識と、魔力などでモノを見る竜眼があったから初見で看破できたのだ、と。
■ルキオラ > 「うおっと」
持ち上げられて一瞬焦るが、すぐに意図を理解してされるがまま運ばれる。
なんて気の利くワンちゃんなんだろう。好感度が上がった。
「ははぁ。トゥルネソルの。大したところのお方じゃないですか。
あたしも錬金術を応用して商いのマネごとをしているんですがさっぱりさっぱり。
ぜひともあやかりたいものですねぇ」
なんだか許してくれそうな空気を感じたので土下座を解除し、普通に立ち上がる。
多分、土下座しなれているのだろう。
「まあ確かに、これだけ小さいなら妖精かホムンクルスかの二択って感じですね。
とはいえ体の仕組みはだいたい人間と一緒ですよ!
内臓はちゃんとそろっててご飯も食べられるし性機能もありますから!
……動力源がちょっと特殊なぐらいで」
自慢げに胸を張って自分について解説する。
■竜胆 > 外部良心装置狼犬グリム君はとてもいい子なのです。
移動したあとは、話が長くなるとわかったので、グリム君も少し離れたところで、寝そべりました。
「商売と、錬金術は違いますわ、とは言いましても。
私、商売も、錬金術も、どちらもさっぱりですから、あやかろうと言われても何とも言えませんの。
商売の話であれば、母にお願いしますわ。」
土下座のままでは、話しづらいし、立ち上がること自体は止めない少女。
とはいえ、10センチだ、土下座でも立ち上がっても大差ないというのが一番の理由である。
「そうですわね、妖精の大体は肉体を持っているわけではありませんし。
大体と言いましても、大きさがまず人間ではないのと。
そんな動力源しておりませんわ。」
胸を張る相手、目を細めて言葉を放つのは、どこか呆れた様子でもある。
他人のことなので、とやかく言う気はないが。
食事とか性機能に関しては、小さすぎるし、むしろそれでどうやるのと思うくらいか。
■ルキオラ > 「あらそうなんです?
まあ、そこの娘さんといい感じにコネ作っておけばあとでいい目見れるかもしれないじゃないですか」
そういうこと堂々と言う?
「愛の前に大きさは関係ないってよく言うでしょう(言わない)?
なんですかそっけないー。錬金術の最先端(当社比)の製品ですよあたしは。
もっと興味持ってくれたったいいんですよー?」
足元に駆け寄ってペチペチと少女の靴を足で小突く。うっとおしい。
そしてその途中でん? と首をかしげる?
「ひょっとしてあたしが何をエネルギーにして動いてるかわかってらっしゃる……?」
■竜胆 > 「ふふ、うちの母は、そういうのは分けて考える人ですので。
商売は商売、恩は恩。私とコネを、と思っても取引するかどうかは会って話をしてからでないと、という人ですし。」
ふふふ、と扇で口元を隠しながら少女は笑う。
錬金術の道具だって、取り扱うかどうかはわからないのだ、自分が言ったから、と手を出すとは限らない。
根っからの商売人なのである、それに………。
「うちは薄利多売大量生産系のお店ですから、コストの高い最先端よりも、コストの安い廉価品というところが大きいですわ?
それに、出会ったばかりで一目惚れを抜いて、愛だの恋だの、鼻で笑ってよろしいでしょうか?
………ハッ。」
問いかけてから、しっかり鼻で笑うイイ性格の娘でした。
ペチペチと叩くのは少女の……足である、ええ、靴ではなくて草履なのです。
乙女の柔肌(ドラゴン比)を気安く触ったらどうなるでしょうか。
視線は、どんどん冷たくなっていきます。
「私の見立てが間違いでなければ、大体何でもエネルギーに変換は出来るでしょうけれど。
愛液精液等の、体液からの魔力が一番効率が良さそうに見えますわ。
判るのはそこまでであって、錬金用語でなんというのか、はさっぱりですわ。」
正しい知識かどうか、独学なので自信はないですわ、と付け足して。
■ルキオラ > 「うわー全然相性よくないっすねうちら。逆に笑えてくるわ。
別にあなたとヤるだなんて一言も言ってないじゃないですか!
自意識過剰ですかぁ~?」
本当だ! 草履じゃない! 目の錯覚でしたね。
蹴りやすい親指を小突いている。小心者なのか大胆なのかわからない。
視線が冷たくなっているのには気づいていない。
「そうそう、新鮮な人間の分泌液には濃いオドが詰まっていて、
ホムンクルスの動力としては申し分……うわっ! バレてる~!」
言い当てられて羞恥やらなんやらで見上げる顔が赤くなる。
「初対面で言い当てられるとか恥ずかしすぎる。
責任とってお嬢さんが飲ませてくれません? 最近全然摂れてないんですよ」
赤くなりながら真顔で無心した。
■竜胆 > 「ドラゴンが自信過剰でなくて、何だというのでしょう?
プライドのないドラゴンは其の辺でクタバッテシマエバイイのですわ。」
にこやかにさらっと言い切る少女、竜はプライドの塊ですから、当然のこと、と言わんばかりです。
自分の母親も人間に迎合しすぎよねとか、思ってたりする娘でした。
自分の足を蹴り飛ばす小人の攻撃力でダメージを受けるわけではないのですが、乙女の柔肌(当社比)を遠慮なく攻撃してくる様子には、苛立ちを感じ、本日二度目のテイルスイング、石畳がビキ、と言う音でヒビが入りました。
まだ自制が残っている模様。
「何の責任でしょうか?
ついでに、貴方にそれを与えたとして、私に何の見返りがあるのでしょう?」
言い当てたらしい。
真っ赤になって、羞恥を感じている相手からの無心に、素で返す。
奉仕の心?同情の心?なにそれおいしいの?
優しさ?そんな言語は辞書に載っておりません。
そんな、娘でした。
■ルキオラ > 「まあ確かにお嬢さんは誰もが振り向き恋をする美人なのは確かですけど……
ヒエッおどかさんといてください。ちびるかと思いました」
本日二度目の悲鳴に無礼キックは中断される。
何の見返りがある? という言葉に、うーん、と考え込んでしまう。
「うーん、どういう見返りがいいです?
あたし、お嬢さんがどういうものがほしいのかわからないんですよね~。
美容に効くポーションとか、小間使いに使えるゴーレムとか
そういうのなら供与できますけど~、うーんそういうの興味あるかなあ……」
さっきまで羞恥を見せていたのが嘘のようにすらすらと取引の話を始める。
が、途中でころんと身体を広げて転がってしまう。
「うう~っエネルギーが欠乏してきた。
今すぐ誰かに唾液のひとしずくでも与えてくれないと死んでしまう~。
そんな人がいたらなんだってしてあげるのにな~」
喉元を抑えてうめいている。死ぬほどわざとらしい。
■竜胆 > 「あら、チビってくれても構いませんわ?
面白おかしく言いふらして差し上げますのに。」
くすくす、と喉の奥で意地悪に笑う少女、自分の言葉に悩み始めるのを眺めた。
「美容に効くポーションは、必要ありませんわね。
小間使い……家にはメイドがいますわ。
そうね……それであれば、知識の方がですわね、錬金術というものは、よくわかりませんし……。
それは、魔法技術なのかしら、それとも、物理的な技術なのでしょうか?」
もし、習得できるようなものであれば、それでいいのかもしれないと。
そう思っていたところで転がる。
なんか言ってるのが聞こえたので、視線を動かす。
「グリム。」
呼ばれた狼犬はえ?僕でいいの?との反りと立ち上がる。
「ええ、大丈夫、わざとらしく喋るぐらいには元気みたいですし?」
にこにこ。
さあ、ルキオラくんはどうするのでしょう。
このままでは、狼犬くんの唾液になりそうです
改めて、お願いしますか?
■ルキオラ > 「くっ……こんなに小さくてかわいい生き物をいじめて楽しいんですか。
そこのワンちゃんに与えている慈愛を少しはあたしにも分けてみてはどうです」
ダダをこねていたらのっそりと近づいてくるグリムくんと目が合う。
狼犬と小人、鏡合わせのように困った表情になってしまった。
「あ、えっと……錬金術は魔力とかない人でも使える技術ですね。合わせ技やってる流派もあるけど……。
えっ、いや、う~ん、犬でもいけなくはないですけど」
味のある渋面でニコニコ笑顔を見上げる。
「その……お教えしますから。どうかこう……哀れな小人にお嬢様のお恵みをいただけませんか?」
ペコ……と自分のペースにのってくれない無慈悲な女主人に頭を下げる。
■竜胆 > 「小さいのは体だけでしょう?
会話もできるし、貴方の知識は、一人の人格と見ていいレベルですわ。
それとも、人格とか無視して、ペットのように扱われたいのでしょうか?」
目と目が合うー。けれど、お互い困ってる。
ルキオラくんの困った表情見れば、ボクはいらないよね?とばかりにくーんと、鳴きながら、グリムくんは横になりました。
「成る程?」
渋面を見せる彼に、少女はふむ、と頷こう。
その後の言葉に、ぺこりとするお辞儀ににこり、と微笑んで見せた。
「判りましたわ、それであれば、良いでしょう。
とはいえ、唾液で宜しくて?血液でも、構いませんけれど。」
むしろ、絵ヅラ的には血液のほうがいいですわね、と頭を下げた小人に首をかしいでみせる。
■ルキオラ > 「さすがにそれは……いや待てよ。お嬢様のペットって結構いい身分じゃないですか?
あたしそれがいいんですけど。どうです?」
まじめくさってそう答える。
「そーですねえ。まあどちらでもよいんですが……。
『恥ずかしい体液』のほうが、オドの乗りがいいみたいなので。
ああ、なんにしても変な魔術的契約が結ばれるみたいなデメリットはないです。安心してください」
主導権はそちらにあるので、最終的に選ぶのもそちらである。
足元で沙汰を待っている。どうしようと拒まないだろう。
■竜胆 > 「―――――。」
真面目くさった言葉、少女は少し待つように手を掲げて考える。
彼の錬金術の知識は確かに欲しいものであるし、ペットになると言うのであればそれを得るのも十分自分の利になる。
こんなに小さな存在であれば、食料だのなんだのは少しでもいいだろう。
じぃ、と竜眼は足元の小さな存在を眺める。
「判りましたわ。
先ずは唾液で宜しいでしょか。」
契約とかそういった事を考えてはいなかった。
とりあえず、こんなところで唾液を垂らすのが見た目的にというわけであった。
とりあえず、グリムに視線を向けて、立ち上がってもらう。
彼の隠れる形でしゃがみこんで、唾液をとろり、と垂らした。
小人の顔面に向けて、つつと銀色の雫がこぼれていく。
■ルキオラ > 「……む」
どうせ『あなたごときが私のペットに?』ぐらいな辛口コメントが
飛び出してくるだろうと思っていたら案外真剣に検討してもらえている。
実際のところ、真面目に知識を学びたいのであれば一昼夜ではすまないわけだし
ペットという形で長居させるのも理にかなってなくはない。
「……ん」
座り込む少女と立ち上がる狼犬。ルキオラの身体がそれらの影に包まれる。
口を開けて、垂らされる粘度あるしずくを受け入れた。
小人の顎では収まらないそれは溢れて、肌や服を汚す。
「ふぅ……。」
こくりと嚥下すると、減らず口だった小人はすっかり静かになる。
人より上位なる存在の垂らす恵みを受け、小人の身体は活力に酔う。
もっと、とは口に出さないが――肌はじんと火照り、眼差しは物欲しそうに揺れるのが少女にもわかるだろう。