2019/01/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にタマモさんが現れました。
■タマモ > ここは富裕地区内を通る、裏通りの一つ。
年初めの賑わいが聞こえるか聞こえないか、そんな場所だ。
そんな場所で、一人の少女が佇んでいた。
よく見ずとも、それが人間でない事は容易に分かるだろう。
なにせ、狐を模した耳と複数の尾が見えるのだから。
…ただ、その尾は何かを包むように先の通りに伸びていた。
「ふふ…それなりに愉しめた、と言うものじゃ。
さすがは淫魔?じゃな、夜通しでよく頑張ったと言えよう。
次からは、相手をよく見て姿を現わす事じゃのぅ。
そして、妾の前で無駄な自賛は控える事、理解したか?
………まぁ、聞く余裕なんぞないか」
その包む何かに、そう声を掛ける。
同時に、包んでいた尾が解かれれば…どさり、と一人の男が地面へと倒れ込んだ。
すでに意識は無く、その身を…特に、下半身、股間の辺りを真っ白に染め上げている。
深く考えずとも、言葉と、その姿で何をされていたかは想像が付くだろう。
■タマモ > 「攻めるしか出来ん者は、案外脆いものじゃ。
これを機会に、少しは身に受ける事も覚えるが良かろう。
…おっと、忘れ物じゃ」
体を屈めれば、地面に落ちていた衣類を手に取る。
次いで、空いた手を軽く振れば…
その手にした衣類は消え、男の汚れは消え、何事も無かったかのように衣類が着せられていた。
今日は風はない、程よく、男は陽の照った位置に倒れている。
まぁ、風邪をひく事はないだろう…と、思う。
うん、初めから見られていたとしても、今の状況を見られたとしても、ちょっとあれだ。
第三者に見られていたら、何事も無かったかのように回れ右か、何か言われそう。
■タマモ > 「さて…散歩の続きと行こうかのぅ」
そう、そうだった、最初の目的はそれだったはずだ。
今更ながら思い出す、変な時間に起きたから、散歩に繰り出したのだと。
何かあれば面白い、それはいつもの事で、今回はたまたま当たりだった、と。
そのまま、少女は歩みを再開する。
倒れたままの、男の横を素通るように。
ぽんっ、と手元に取り出した唐傘を、ぱさりと広げる。
「攻めるも受けるも、男子も女子も、異形さえも。
そのすべてを愉しめてこそ、淫欲の極みじゃろう?
少なくとも妾の知る者達は、そう言う者達ばかりじゃった。
………半端者が多いのは、世界の違いなんじゃろうか…?」
考えるように、首を傾げながら呟く少女。
そのまま、その場を後にして、裏通りの奥へと姿を消していった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からタマモさんが去りました。