2018/12/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にティリアさんが現れました。
ティリア > ちょっと、出来たら。勘弁して欲しいんだけど――――

(心底溜息。
唯でさえ重い荷物を買い込んで、辟易しているのに。
何処ぞの子息達なのだろうか、身形の良さと品の悪さが反比例した数名の若者達に声を掛けられていた。

好い加減遅い時間だ、その一点には同意しよう。
だからといって、一緒に何処ぞへ遊びに行こうという結論に到るのは。間違っているのではなかろうか。
遅いなら遅いで。夜行性動物でもないのなら、素直に家路へと就くべきだ。
いや、彼等の場合本当に。夜行性なのかもしれないが。)

…門限とか、気にしなくて良いのかい?
よしんば不測の事態に巻き込まれても。正直、責任は持てないんだけど――

(一応。こちとら、それなりに…少なくともお坊ちゃん方よりは多少だけでも、世の荒波に揉まれている。
なので彼等を気に掛けてみるのだが。それはそれでどうやら。
女は男に護られるべき、或いは傅くべき等と考えているのだろう彼等からすると。馬鹿にされたと感じたらしい。

僅かに色めき立った気配。一歩、彼等の輪が詰まる。
少し前の一件で。随分と女めいた躰へと変えられてしまってから。こういう事ばかりだ。
……もう一度、今度は内心で溜息を。
外灯に照らされてこそ居るが、人の減り始めた夜道の真ん中。
さて――どうして、やろうかと。)

ティリア > (そもそも。同じ界隈に居を構えるだろう、同じような家の出だろう、そんな彼等に。
偶々此処等の地区に迷い込んだ、観光目当ての旅行者か何か、と見なされている辺りも。
――何処其処の誰某と、皆目見当付けられていないらしいのも。
外観の変化が大きいのではなかろうか。)

――そう考えると。…ちょっとばかり癪か、も。

(思わず。極小さくだが声に出た。
…二足歩行となった人間という生き物が、尻に代わるアピールポイントとして、乳房を選択したという説も有るから。
彼等異性の露骨な視線や興味が、今現在大きく押し上げられた胸元に向けられるのも。
解ると言えば解るのだが。
正直、解ってしまう事も亦。ならば本来の己はどうなのだ、と思えてしまうから。

きっと声音は届かなかったと思いたいが。表情の変化には気付かれたのだろう。
訝しげな面持ちを見せた彼等に対し、ぐ、と荷物を握り締め。
何時でも輪を抜け駆け出せる体勢で。)

ティリア > (とうとう、痺れを切らした一団の中から。一つ、腕が伸ばされたのと同時。
生じた腋の隙間をすり抜けるように踏み出した。)

ごめんね? 正直…こういう状況って、趣味じゃないっ。

(どうにも。言わなくて良い余計な一言で、禍根を残した気がしないでもないが。
実際そう思っていたのだから仕方ない。
背後から聞こえる怒声と、連なる足音達に。後は毛振り返る事もせず。

夜道を駆けていく足取りは、果たして、無事家路へと着けたか否か。)

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からティリアさんが去りました。