2018/10/11 のログ
ご案内:「王王都マグメール 富裕地区 酒場」にジンライさんが現れました。
ジンライ > 邸宅内ふうの落ち着いた酒場。集まっている客もただ豪奢なだけでなく、どことなく知的階級と伺わせる。
酒も提供する施設としては、異例なほどの穏やかな雰囲気。

ジンライ > 音も立てずに入口が開き、長身痩躯の男が入ってくる。
足音がやや乱暴だったのと、風体がこの場所にまるでそぐわない粗野なもので、入口付近の客がややざわめく…
「おォ、いた、いた」
当の男のほうはカウンターの向こう、探していた人物を見つけたようで歩み寄っていく。

ジンライ > ざわめきは、募っているひとびとと同じようにひそやかに、大人しく静まっていく。
男はどちらも気にした風はなく、カウンターの、マスターの目の前へと陣取る。
「よォ、久しぶりだなァ?」

ジンライ > 金を懐から取り出してテーブルに置き、一番高いやつ、と注文する。
にやにや笑いを浮かべている男に、マスターは苦虫を嚙み潰したような顔をしながら酒を用意する。
「まァそう嫌うなって…」

ジンライ > 酒が来ると、ありがとよ、と掲げてから三分の一ほど喉に流しいれる。
ジンライ > 盃を置くと男はにやにや笑いのまま、マスターは苦い顔をしたまま何か2こと、3こと会話をする。
騒ぎが起こらないとみて取ると、店内の雰囲気から緊張も消えていく。

ジンライ > やがて盃が空になると、男はごちそうさん、と席を立つ。
その男に、マスターが黒い封筒を机の上に滑らせる。
「…まいど」
男が笑みを深くして封筒を取り上げる。懐に入れながら軽口を叩いたらしく、マスターが根負けしたように笑う。

ジンライ > 「じゃァ、手はずはいつも通りな」
言い置くと、またな、と手を上げて。来た時と同じように、やや乱暴な足取りで外へと出てゆく

ご案内:「王王都マグメール 富裕地区 酒場」からジンライさんが去りました。