2018/09/24 のログ
■紅月 > 「うぅ…善処シマス。
いやぁ~あはは、知らない場所は落ち着かないにゃあ…なんてね?
だぁって、セインってまだまだ謎だらけなんだもんにゃ~…」
慣れておいてと頼まれましても…困ったような、嬉しいような。
…今後おもてなしは交互にしよう、なんて密かに心に決める。
"借りてきた猫"なんて言われたからには、鳴いてやろうと猫語のおふざけ。
「いやいやいや、想像でここまでくれば御の字だって……おいしー…!
うんうん、唐揚げも外はカラッと、ちゃんと肉汁が閉じ込められてるし…豚カツも柔らかくて。
お米は万能選手だからなぁ…いやぁ、コレが食べられるなら頑張って慣れなきゃ」
これが即落ちというヤツか…なんて、しみじみ思いつつに箸が進む進む。
目の前の彼が刺身に手を付けていないとは露知らず、そちらもヒョイッ、ぱくっ。
「うん、鮮度も良好…捌き方も合ってるしバッチリ。
マグメールでここまで出来るなら店開けるよ…って、あれ?
セインは生魚食べない人だっけ?こっちにもマリネとか無かったっけ?」
男の不安も何のその、実に幸せそうに食べ進める。
が、ようやっと彼がなかなか刺身を食わぬことに気付き…首を傾げながら訊ねてみる。
「家庭の味かぁ…ふふっ、作る人のそれぞれで味が変わるからなぁ。
なにも味噌汁だけじゃないのよ?
カレーも、肉じゃがも…特に玉子焼きは味が全然違うからなぁ。
…軒並み、嫁入りしたあとの難関だねぇ」
うんうん、と一人納得するように頷いて。
また刺身と白米を一口。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある邸宅」からセイン=ディバンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある邸宅」から紅月さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある邸宅」にセイン=ディバンさんが現れました。
■セイン=ディバン > [待ち合わせ待機中です]
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある邸宅」に紅月さんが現れました。
■セイン=ディバン > 「善処、じゃなくて最大限そうしてくれよ。
そっちも慣れておいてくれよ~。
……謎なんてあるか? 俺」
相手の言葉に苦笑しつつ、男は調理を進めていたが。
なぜ、猫のような言葉遣いを、と思う。
かわいらしいからいいけれども。
「ふむ。東の地出身のお紅から合格点をもらえれば。
まぁまぁ、まずはよし、かな?」
相手の感想に、小さく拳を掲げ、やったぜ、と示す男。
しかして、相手に鋭くオサシミを食べていないことを指摘されれば。
「あぁ、いや。喰ったこともあるんだけど……。
自分で作った、ってなると。すっげぇ不安が……」
料理スキルこそ高いが、それとこれとは別。
相手の言うとおり、マリネなどの調理形式こそあれど。
生魚というのは、腕の立つ料理人が作ったからこそ安心なのだが、と。
「ふむ。東の地の料理は複雑だなぁ。
……よし。この次までに、全部一通り作れるようになっておこうかな。
お紅に喜んでもらうためにも、な」
恐る恐る、自作のオサシミを食す男。……美味。
これならまぁ、と。頷きながら男は笑う。
■紅月 > 「…んじゃ、慣れるためにも屋敷探索…楽しみにしてるね?
えー、謎だらけじゃん。
冒険者なんて不安定の代表格な稼業だってのに、お家でっかいし…ってか、紅はシーフ職じゃないからアレもコレも未知だらけよぅ」
料理に集中している男の様子に「…ツッコミ不在かニャ、無念だニャ、ぐふぅ」なんて、やっぱりふざけてテーブルに突っ伏しつつ…漂う良い香りに爪先をピコピコと揺らして。
突っ伏したままに"謎"のひとつを呟く…恐らく忍スキルと被る所は多々あるだろうが、やはり東西土地が違えば差もあるだろう。
さて、晩餐が始まれば幸せ満開でモグモグと夢中の紅娘であるが。
「……そういうモン、かなぁ?
別に、海の魚は釣ってすぐモツ取って、氷魔法で一度芯までしっかり冷凍して…そのまま丸2日も置けば安心だぞ?」
肉も魚も大して変わらない、なんて。
ごく普通に肉の生食ができる頑強な胃と、かなり凶悪な胃酸を持つ鬼っ子は宣うが。
やはり気持ち的なアレはどうにもならんらしい、と納得。
「複雑じゃないよ、繊細だけど。
ただ、基本のままじゃなく各家庭で勝手にアレンジしちゃう傾向が強いってだけ」
自分で作って出しておいて、おっかなビックリとはこれ如何に…否でも人間より頑丈な私じゃ毒見にならないしなぁ、なんてクスクス笑って。
一連の仕草をスープを啜りつつ眺めるのだが。
「んもぅっ、セインが一人で全部覚えちゃったら紅の出る幕なくなっちゃうっ!
…紅にも、せめて先生くらいさせて?」
なんて冗談めかして笑うのだ。
…いやまぁ、まだ和菓子という隠し玉はあるのだが。
出来る者がやればいいとは思えど…それでも女としては、たまには台所にも立ちたいところ。
せめて彼が覚えきるまで位は、なんて。
■セイン=ディバン > 「おう。楽しみにしておけ。
そうかぁ? ……ふん。不安定なのは認めるけどな。
ちゃんと情報収集して、無駄遣いしなければ金は溜まるさ。
後は、毎日こつこつ仕事をする。完全な休みは5日に一回、とかな」
隠すようなことでもないから、と。男は冒険者として稼げている事情について話す。
基本的に、この男は毎日仕事をしている。しかも選ぶ基準は。
『長期間の拘束がない』『確実にこなせる』という点を重視。
要するに、回転率を高く設定しているのだ。
「書物にもそう書いてあったけどなぁ。
分かっていても不安は不安なの」
東の国の料理体系は進んでるというか独特というか。
なんにせよ、自身のオサシミは大丈夫だったようなので一安心の男だ。
だが、少なくとも本当に生で魚を食う文化は、この国ではまだまだマイナーだろう。
「それが複雑だっていうんだよ。
こっちの国じゃあ、基本的に独自の調理法で料理しない限りは……。
大抵似たような物になるからな」
いわゆる調味料などの存在も大きい。一般家庭では、店のような豊富な調味料は準備しにくい。
男ほど稼いでいれば別だろうが……。基本的には、似た料理になるものなのだ。
「だったらお紅は別の家事やりゃあいいだろぉ~?
……ふむ。先生か。それは願ってもないがな」
直々に教えてもらえるなら、これ以上無い成長が図れるだろう、と。
男は相手を見ながらクスクスと笑う。
そうしているうちに、テーブル上の料理はどんどん減っていく。
男は一度立ち上がると、厨房に戻り……小さな皿を手に戻ってきた。
そこには、ぷるぷると震える『プティング』があり。
どうやら、デザート、ということらしい。
■紅月 > 「おおっ、堅実…やっぱりセインは努力家だなぁ、確かに無駄がなければ貯まるか。
人生此修行也…やっぱり頑張るヒトはカッコイイ」
ニコニコと笑顔で話を聞く…つまりアレだ、己で言うところの"日課の薬草採集"みたいなことをしているのだろう。
大きな仕事で一山当てるのも楽しいが、当たるまでのまでの時間を考えれば…マメに働いた方が稼げてしまったりは良くある話だ。
「ま、東の人間は毒魚や発酵した豆まで器用に食うくらい食に貪欲だから…しかも内輪で切磋琢磨するからなぁ、足りないモノがあれば自分たちで工夫して作っちゃうし。
…たまに珍妙なモノが誕生してて笑うぞ」
東のそれはまさに一つ一つが努力の賜物であり、その執念はちょっと頭おかしいレベルに達する事がある。
こちらのヒトに、はたして塩と海草ベースの汁物なんて発想があるだろうか…なんて密かに笑って。
「お掃除洗濯は結構簡単に済んじゃうからなぁ…あとは、お茶係?
ふふっ、やった!一緒にお料理、楽しみ!
…?
わぁあっデザートまでっ!食べていいのっ?」
掃除に関しては、魔術研究の副産物でトンデモな固有魔法を持っている…ある意味究極の手抜きだが、自力でやるより完璧に仕上がるのだから仕方がない。
今後の楽しみが増えた事や、甘味の追加に嬉々として。
■セイン=ディバン > 「ダメなのは、必要経費をケチることだな。装備、消耗品。
武器防具のメンテ代金に、正しい情報の仕入れのための金。
これをケチると金は入ってこない。
……カッコいい、かねぇ?」
もうちょっと全うな生き方をしている人間のほうがカッコいいのではないか、と思う男だが。
男は淡々と持論を説明する。
「……うげぇ。発酵した豆、って。要するに腐ってんだろ……?
噂は本当だったのか……」
さすがにそれは男も食べたことは無い。謎の食材の話である。
というか、今後食べるつもりもないし、食べたいとも思わない。
「なんじゃその係は。つっても、将来的にお紅がここで住むなら。
大抵のことは雇ってるメイド二人がやっちまうからなぁ……。
あいよ。召し上がれ、だ」
思い出したようにメイドのことを口にしながら。デザートを召し上がれ、という男。
デザートももちろん、男にとってはお手の物、である。
■紅月 > 「あっ、わかる!
命に直結するモノはケチるとダメよな、結局最後にゃ気が散って御破算になるし…ケチった装備が死装束なんて、あの世で先祖にシバかれるわ。
あー、その辺りは魔道具作りも一緒だなぁ…素材元々の質をケチると、アレコレ付与するにも限界がね。
…ん、カッコイイ。
生き様と散り様がシッカリしたヒトは、カッコイイ」
うんうん、と、深く頷き彼の持論に同意する。
紅月のそれは持論というより経験則だが。
…けれど、最後に付け足した言葉は持論になるのかもしれない。
「本当本当、見た目は完全にアウトなやつ。
他にも漬物や発酵を利用した食い物の文化はだいぶ盛んだねぇ。
…でもアレだ、こっちで食べるチーズも大概でしょ?
なんせ"乳を発酵させてカビさせた物"…いや、うん、どっちも最初に喰った奴が勇者すぎるわ」
己は頑丈だから何でも食べてみるが…ごく普通の、種族全体が繊細な人間族がそれらを開発してるんだから頭が下がる思いだ。
「え、メイド?いるの?
……メイドさんかぁ…仕事で引き受けた事はあるけど、仕えられる側はなぁ。
旅人生活が長すぎて落ち着かないんだよなぁ。
わぁい、いただきます!」
きょとんとした目を向けて、首を傾げ。
うぅんと唸りながら遥か昔を思い出すも、記憶にあるのは東の其ればかり。
とりあえず嬉々として甘味を口にし、幸せに浸るのだが。
「……、…ん、え、今…住むって言った?」
■セイン=ディバン > 「そういうこったな。ただ、過度に金を使えばいいわけでもないから。
その辺、バランスが難しい。
……へいへい。一応素直に受け取っておきましょう」
相手の言葉に男も頷き、かっこいいと言われれば。
どこか拗ねたような声色で返答する男。
何のことは無い。照れているだけである。
「……なぁ、頼むから、ウチに持ってきたりはしないでくれよ?
……いや、そりゃあそうかもしれんがなぁ。
オレ、チーズあんま食わないし……」
どちらにせよ、ゲテモノ喰いには違いあるまい、と思う男。
その醗酵した豆、とやらは持ってこないようにと頼み込む。
「あぁ、今は二人とも出てるな。副業で冒険者やってるから……。
いや、俺の恋人なんだから、メイドたちもお紅に仕える訳で。
ふぅん。そんなもんかね」
屋敷に仕えるメイドについて説明しつつ。
デザートを食す相手を見守る男であったが。
そこで、相手の言葉に気付き。
「うん? あぁいや、今すぐに、って訳じゃないが。
ゆくゆくはそうなることもありえるんじゃあないか?」