2018/06/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 子爵家」にヒマリさんが現れました。
ヒマリ > 珍しく少女は淫宴に顔を出していた。
子爵家の一室で行われる複数人での乱交は室内の温度と湿度を上げ、不快指数も上げている。
己を呼んだ子爵令嬢も男と抱き合っているのが見える。
少女はと言えば、見ているだけで、と何度か断り部屋の隅で椅子に座り、脚を組んでいる。
最初こそしつこく誘われたが、没頭してしまえば皆第三者など気にならないらしい。

(再来月お輿入れされると聞いていたが。
 お相手の公爵家が知ったら破談になりかねんな)

交じる気もないのに来てみようと思ったのは、そんな弱みとなるシーンを見たかったからかもしれない。
家に縛られた女は恋など経験して楽しむだけで、成就させようなどと考えるべきではない。
それを理解しているから婚姻は契約、肉欲はこういう形で発散しているのだろう。
そう考えると興味深い光景であった。

ヒマリ > 少女の性根は曲がっている。
フッと笑った顔は、結婚相手ではない男を必死に求める令嬢を小馬鹿にしていた。
公爵家との縁談など、両親がよっぽど苦心して結んだものだろうに。
それを不意にする可能性がある行動をとる彼女が、ひどく愚かに見えた。

――――己ならそんな愚行犯さない。
もっと上手くやるし、きちんと利用するのに。

しばらく男女の裸を見ていたが、もともとこういった場は最も苦手としている。
彼らの誰もが誰かに夢中になっている間に、少女は立ち上がり部屋を出て行く。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 子爵家」からヒマリさんが去りました。