2018/06/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にフラヴィアさんが現れました。
フラヴィア > 「えっ、あのお屋敷が?」

 少女が驚いたような声色を上げたのは、富裕地区にある一角でのこと。
 貴族や富裕層を主な客とした店舗の並ぶ通りを抜けた、その先。
 居住区との間にある、小さいながらも整備の行き届いた綺麗な公園のベンチで、
夏の制服を着た少女が三人、お喋りに花を咲かせていた。

「怪盗? それともただの盗賊か……見事に盗み出した、と言うんですね」

 その中の一人、長いピンク髪をした小柄な少女が、買ったばかりのアイスを舐めながら、視線を上げた。
 そこには何人か、冒険者の姿も見ることが出来て――
 『早く帰って欲しいわ』『騎士団の方がいらっしゃるのに』そう愚痴る少女達へと、

「まあまあ、冒険者さんは探索や調査のプロですから」

 衛兵や騎士団も頼れないこともないのだろうが、柔軟に対応できる冒険者もと考えたのかもしれない。
 ……ともあれ、そんなことを無関係の少女が気にしたところで意味は無い。

フラヴィア > 「それより、この間聞いたお話なんですけど……!」

 話を切り替えるよう、少女がアイスを片手に軽く身を乗り出した。
 他の少女たちもまた、興味深々とばかりにその話に食いついて。

(うーむ、青春できてるなぁ俺)

 なんて事を内心で思いつつ、少女は朗らかな午後の時間を楽しんだ様子で――

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からフラヴィアさんが去りました。