2018/05/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にヴァレリアさんが現れました。
■ヴァレリア >
「ふわ……ぁ」
富裕地区、大きな屋敷の屋根の上に腰掛けて
大あくび一つ、目元を擦りながら白髪の少女が退屈そうに目を細めている
「…せっかくのビジネスチャンスなのに、王城に遊びにいけなくなっちゃったのは痛いわね…」
豪華な町並みを見下ろし、溜息
何やら小規模なテロなどの話が聞こえ、こういう時こそ商談を持ちかけるチャンス
だというのに、第七師団にその正体が露見し、迂闊にお城に入れなくなってしまった
それどころか下手を打てばダイラスの商会そのものも危ない
「人間の国で遊ぶのも潮時なのかしら」
ふわりと屋根から飛び降り、町並みの中へと舞い降りる
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にグスタフさんが現れました。
■ヴァレリア >
月夜の下、軽やかに街を中を歩く
正直勿体無い
人間の街は刺激と楽しさに溢れている
アイオーンの加護で満足に力こそ使えないものの、それを差し引いても魔族の国に引っ込んでいるよりは楽しい
もし見つかったら、というスリルも、向こうでは味わえないものだと考えればスパイスだ
「商会の名前を変えても、すぐにバレちゃうわよねー、
あっそうだ、何か別の隠れ蓑を……?」
王城に出入りしていた際に骨抜きにした王族貴族達の中に使える者がいたかもしれない
ぴたりと足を止めて、物思いに耽っていた
■グスタフ > 「今日も街は平和かね……」
それは退屈そうに欠伸をかみ殺しながら、街並みを見渡す。
警備というほど義務感を持つでもないが、職務上ぶらりと街を歩くときは目を走らせてしまう。
退屈に飽いて、今夜はどこへ行こうかと邪な思案をしていれば。
目端に先ほどまでなかった小柄な人影を見た。
この時間に珍し……くもないが、一人は少し妙だろうか。
「こいつは……ふむ」
街角向こうに消えた影を追いかけて小走りで追う。
■ヴァレリア >
黒地に赤い裏地のマント
紫がかった赤いドレスの少女は街角で佇んでいた
その風貌は一目で吸血鬼を想起させる
今宵の少女は、人を装ってはいなかった
「……ん」
耳に入った小さな音
少し離れた位置からこちらに向かう足音をとらえる
「──……ふうん?」
こんな時間に何だろう
逃げようと思えばいつでも逃げることはできる
姿を霧に変えることも、蝙蝠に変えることも
なので、少女は逃げずに足音の主を待つ
■グスタフ > 追う道角で覗き込んだ先に相手はいた。
こちらを見ている。待ちかねているといった風情だ。
その姿が想像したものとは違ったことに内心毒づいたが。
初めて会う種ではない。思わず言葉に出してしまった。
「……おっと、こいつは予想外。ちくしょう、好い女だな」
しかし、ヴァンパイアか。
さて、怪しい動きをしたところで取り押さえられる相手ではないが。
その見目の良さは蠱惑的でたまらなかった。
ここで逃げるわけにもいかず、覚悟を決めて持っていた酒を一口煽る。
道角から歩みだして、彼女の前にまで進んでいく。騎士の腕章を掲げながら。
「こんばんは、お嬢さん……夜道の独り歩きは危険だ。
どこに行くつもりなのかな。」
■ヴァレリア >
「…ふふ、あてもなくふらふらと、お散歩よ」
にっこりと笑みを浮かべて、男を見上げる
うーん、屈強で強そう
大人と子供くらいの体格差があるかもしれない
「おじさんこそ、街の見回り?ご苦労さま~♡
うふふ、おかげで危険な夜道の独り歩きも安心ね
でも、そういうお仕事にお酒はダメなんじゃなぁい?」
笑顔ではあるものの、どこか相手を小馬鹿にしたような、弾んだ声色
両手をその背にまわして腰を折り、まじまじと観察するように見上げてくる
■グスタフ > 「いや、非番でね。仕事をする気はないな。
だから、お酒だって飲むし女を口説きもする」
相手の声音と仕草にひらひらと手を振って、目線を合わせるようにしゃがむ。
にやりと笑って、隠し事もせずに露骨に下心を見せて。
「そうそう、もし退屈してるなら、おじさんと一緒に遊ぼうじゃないか」
彼女の肢体を服の上から想像しながら舐めますように見て、手を差し出す。
■ヴァレリア >
「女の子を口説くのに、腕章を見せるだなんて」
クスクスと蠱惑的な笑みを浮かべる少女
街に入り込んだ魔族が騎士と相対しているというのに、逃げる様子もなく人のように振る舞っているのはどこか白々しい
「へぇー…私の正体に感づいてない、なんてことはなさそうのに。
非番だからって魔族まで見逃しちゃうんだ。それともそれが罠?」
愉しげにそう言いつつ、その手をとる
罠なら罠で踏んでみようと思ってしまう、愉しければそれで良い
■グスタフ > 「先に身元を明かすのが誠意だろう?」
あっけらかんと笑いながら、相手の笑みにつられていく。
そのあとの笑みは少し口元を歪めただけだが。
「騎士とか、人とか、そういうものの前に。男と女だ」
重ねた手を引き寄せて、ドレスの裾を軽くずらして、その中身を覗き込む。
「言葉を重ねるより、身体を重ねたほうがわかりやすいかな」
■ヴァレリア >
「(好色で、生真面目でもなくて…ふふ)」
ドレスを捲くるその手にすっと自らの手を重ね、遮る
「お楽しみはぁ、お宿についてからにしましょう?」
あとその口説き文句はちょっとおじさんくさいかなー、なんて付け加えたりしつつ、
その手を引かれるようにして夜の街の闇へと二人は消えてゆく
やっぱり魔族の国に引っ込んでいるより、人間の街で遊んでいたほうが面白そうだと
少女は内心、確信めいたものを感じつつその手を引かれていった───
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からヴァレリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からグスタフさんが去りました。