2018/04/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にイグナスさんが現れました。
イグナス > やっぱりこう、富裕地区は肌に合わない――。
のすのすと道のド真ん中を歩きながら、男はひとりぼやいていた。
見上げる空はまだ明るく、己の周囲はそこそこに身なりの良い連中が歩いている。

「んんん。」

もう少し粗野で、素直な喧噪の方が好ましかった。
お金の絡みであるからして、ある程度は仕方ないんだけども。
――仕方あるまい、やれやれと一息ついて、路地から離れてその裏へ。
ひんやりとした空気が肌に心地よい。この地区でも路地裏は、どこか剣呑な空気だ。
何か面白いことでも起きないだろうか、口元が知らず笑みを作る。

「と、――と、……あァ、ダメだな、ったく。退屈してンのかおれは。」

どうも、考えが物騒だ。平穏が嫌いなわけじゃあないのに。