2018/02/18 のログ
マイ > こうして注目を浴びるのは気持ちの良いものだが、あまり長居しすぎるのも逃げ場を無くしそうでよくはない。
戦闘ができないわけではないが、怪盗としては誰一人殺めるつもりもない。
兵達が屋根の上へハシゴや窓を伝ってなんとか上ってき始めればそろそろ引き際時。

「舞踏会と申しましても、演目はあくまで盗みと逃げ足にあります。
つわものたちとの踊りには期待なさらぬ様…では!」

屋根へ上り詰めた兵達が怪盗を捕らえようと次々飛び掛っていくのを、するりするりと誰にも触れられることなく踊りのように避けて行く。
そうして屋根の先端へ追い詰められれば、迷い無く跳躍して隣の屋敷の屋根へ、その次は別の住宅のベランダへ、まるで奇術師かのように華麗に逃げ果せてしまった。
伯爵や兵たちは走って追いかけるものの、屋根伝いに逃走する怪盗の脚に追いつけるはずもなく、またしても世間を騒がせることになった。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からマイさんが去りました。