2018/02/15 のログ
アンネリーゼ > 「あら、当たってしまったみたいね?まるで占い師の気分だわ。
 だとすると、貴方はその楽器を弾くことを生業にしているのかしら?」

とは言え、どのような呪いかはわからない。
ならば、会話を楽しむために問いかけてみるのも一興だ。
こうして会話を交わしていると、一人で飲むより大分楽しくて。

「――それは、素敵な口説き文句ね。今宵が遅くなければ、乗っていたかもしれないわ♪
 ただ、残念なことに今夜はもうすぐ時間切れ。だから、次であった時を期待させてもらおうかしら?」

その時は、彼の演奏を聴くのもいいし、或いは彼をもてあそんでもいい。
奴隷として売ったりはしないにしても、愛玩と性欲発散の相手としてつまみ食いするくらいはするのだ。
とはいえそれも、今宵これからとなれば流石に眠気に負けてしまいそうだから。
ふと思いついたかのように懐から取り出すのは、髪と同じ金色の鈴。それを彼の手元に押し付けて。

「私に出会いたい時は、この鈴を鳴らしてくださる?
 鈴の音が聞こえたら、ちゃんと貴方のもとにやってくるわ♪」

それはいつか訪れる再開を願っての物。彼が己を望むなら、きっと鈴の音が導いてくれるはず。
そんなつながりを一つ気づくと、そろそろ夜更け、あふ、と一つ眠そうにあくびを漏らすと、とろんとした瞳で彼を見上げた。

リン > 「そうだね。必要な時に、これを弾く。
 ……これに弾かされている、のかもしれないけど」

もう遅い、と言われれば、自らを侵していた魅了の靄を振り払うように、首を軽く揺する。
安堵したような、少し残念そうな表情で
押し付けられた小さな鈴を握る。

「……ん、ああ、わかった。そうしよう」

眠たそうな瞳から努力して視線を外し、
カップを傾け、すっかりぬるくなった茶を一気に喉に流し込む。

「……君の名前だけでも教えてくれる? 僕は……ただのリン」

アンネリーゼ > 「貴方と楽器の意志が合う時に、私が居合わせられたらいいわね。
 両方がそろっているならきっと、素敵な演奏になるかもしれないから」

演奏、景色、文芸、美貌、美食、素敵な物やきれいな物は、その全てが少女の好みだ。
だから、彼の演奏を心待ちにする思いも、少女からすれば真実だった。
彼の残念そうな表情には、くすくすと笑い声を返しながら。

「代わりに、今度であったら一つだけ、リクエストを聞いてあげる。
 だから楽しみにしていてほしいわ。無茶なことは言わないと信じているし、ね?」

眠気交じりの甘い声音で告げると、彼の言葉には一つ頷き。

「私はアンネリーゼ。アンネでも、リーゼでも、好きに呼んでほしいわ。
 それじゃ、今宵はこれで、失礼するわ。まだ寒いから、風邪なんかひいてはダメよ?」

緩やかに立ち上がると、ばいばい、と軽く手を振って。
そして少女は静々と、店を出ていくことだろう。
見送るならばその姿が外に消える。あるいは追って外に出るならば、店の前には誰もいない。
幻の様に、雪の解け行く様に、少女の消えた後、甘い香りの冷たい風がただ一陣吹いて――。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 カフェ」からアンネリーゼさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 カフェ」からリンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にアリルネージュさんが現れました。
アリルネージュ > 今日も今日とて、酒場の一つで女は舞う。
酒場の一つに伺い、交渉をし、ステージを借りる。
普段は冒険者なども多い平民地区などで踊る事が多いが、今日は貴族相手のダンスと相成った。
とは言え、やる事は変わらない。

富裕地区の酒場らしく、広いステージや楽器などもそろってある。
そのステージに上がり貴族達の目を楽しませるために踊り始めた。
始めはゆったりと、徐々に激しく。手首のスナップを利かせれば、耳目を集めるように鈴が涼やかに鳴る。
特に男達の目は、薄絹を纏い踊る女に釘付けになる。
それを気に、肉体を誇示するように踊りは妖艶さを増していく。
その頃から女性達からも熱っぽい吐息が漏れ始める。

酒場の視線を独り占めにした女は、徐々に高まる淫靡な熱の中で虜を増やすためにゆったりと踊り続けている…。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にイザベラさんが現れました。
イザベラ > 今回アリルネージュが富裕地区を訪れたのは、
以前、夜を共にした女貴族――イザベラたっての願いでもあった。

「……美しいでしょう。 ええ、ローザンヌ婦人の頼みでしたら、
 彼の踊り子に今度の晩餐会への出席をお願いしてみましょうか……?」

あなたに完全に魅了されたイザベラは、最近はもっぱら、
あなたの言いつけ通りマグメール中央の貴族たちと、あなたを繋ぐ
折衝役のような役割を演じており、今夜もあなたに熱っぽい視線を注ぐ貴族の中でも、
力ある者に、目敏く声をかけあなたとの接点をつくろうと囁いている。

同時に、イザベラ自身もおこぼれというには何だが、社交界でその存在感を増しており、
ちょうど、王都の富裕地区に小さいながらも別宅を構えたのだという。今夜、この酒場での
仕事が終わった後、イザベラからの正体を受けているがどうしたものか……。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からイザベラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からアリルネージュさんが去りました。