2018/02/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 「……」

富裕地区。商店の並ぶ大通り。膨大な、書物を売っている古書店にて、一人の男が本を見ては首を振る。

「無いなぁ……」

望んでいる商品が無いからだろう。男は棚の間をうろうろしては、ため息を吐く。
探しているのは……古今東西、呪いについて記されている書物なのだが。

「……はぁ。今日はあきらめて上がるか」

脚の疲労を感じながら、男はそう呟くが。それでも更に店の奥の棚まで脚を伸ばす。
膨大な書物の海を、酸素無く泳ぐ男。目的の者にたどり着けるのかどうか。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」に舜胤さんが現れました。
舜胤 > そのお店 人気が元からなかったのか ある時間を境にぱったりと人気が去る様にいなくなったのか。
富裕地区の商店が並ぶ そう 店通りには人の流れや往来は当たり前にあるというのに、
そのお店だけ 何と言うか 人気が急激にない 何かに阻害された感じのそんな異空間に移動してしまった様な

店に音もなく 扉を開ける開閉の音 それに準じる風の音 全てを殺した暗殺者顔負けの忍びようで、

それは確かに 店の扉の内側にいた。

それも無表情で。 ちなみに 息遣いもひっそりで気配も薄かった。

セイン=ディバン > 最後の棚も見たが、望みの商品は無かった。男はため息を吐き、店を後にしようとする。する、のだが。

「……っ」

瞬間、息を飲む。世界が変わった雰囲気。
やれやれ、またか、と。男は頭を掻きつつ周囲を窺うが。
気配を感じ、そちらへと向かい歩めば。

「……?」

そこにいたのは一人の少女。見紛う筈など無い。
当たり前だ。その少女は。男にとって命よりも大事な存在なのだから。

「……ルイン?」

それでも。その声に疑問の色が混じったのは。
少女が纏う雰囲気があまりにも剣呑だったからか。

舜胤 > 大して空間は弄っていない 弄ったのは
此処の空間に対する人々の流れを阻害もしくは意識を向けない高度な空間認識のズレ。

上手く作動してくれた模様で、向こうにいる男の息をのむその瞬間を、
メイドが持つ猫耳が確かに捉え 聞こえた。そしてその男が此方に来ることも。

「料理と掃除の対象」

つい二か月かないし三か月ほど行方不明になり、
全く姿を現していなかったとある人物の娘だった外見の(中身は兎も角)少女は、
問いかけの名前に反応した素振りは微塵にも見せず、短い方の<包丁>に手が伸び始めて

「おろしポン酢が良いですか?」

言葉遣いはまぁ まともだった、ただ それを男に向ける態度としては違和感丸出しの殺気そのものだった。
あと おろしポン酢の意味は不明だ。

セイン=ディバン > 男が、あるいは経験不足な駆け出し冒険者だったのならば。
この違和感。この変化に気付かず。本屋を後にして。何もおきなかったかもしれない。
だがそうはならなかった。幸か不幸か。

「……? は? 料理? 掃除?」

相手の発言の意味を掴みかね。男は相手の言葉を復唱する。
だが、相手が何かをしようと。手を動かすのを見れば。さてさて、どう反応したものか、と決意を決めかねたまま。

「……??? おい、ルイン?
 さっきから何の冗談だ?」

目の前にいる少女の殺気。強い物だ。戦場で感じるレベルのソレだ。
だが、男はそれをただの冗談だと思い。相手に向けて手を伸ばす。
それは男にしては実に無防備で……迂闊な行動だったと、そう言うしかない。

舜胤 > 男がそんな間抜けな対象ではないのは理解しているし、
駆け出しでも何でもなく熟練で尚且つ現役魔王の夫 つまり とある筋からするとXXXな対象でもある。
初心者的な違和感ならまだしも少しの感覚で気づくとは 正しく 正規の冒険者!(それを人はプロと言う)

「料理と掃除の対象」

初志貫徹、それしか言っていない。
包丁というか見た目それは東方で作られたカタナとかいう武器だが、
それは室内で振り回すには大問題な武器でもある。出来たら室内と言うより室外でなら良い限りだが。

抜こうとして少女も気づいた、ここ一応 富裕地区だった。何かあれば警邏騎士が速攻でやってきちゃうことも。
少し抜いたところでその手が離れて 男の歩み方とその距離をとある間合いで把握すると、

「河岸変えます」

殺気と言うか氷の笑みを浮かべると、男の意思確認もせずに、
少女と男の存在を 強制的に その店から切り取って移動させてしまうのだ―どこかの場所へ転移を。

2人が去った後は お店の雰囲気も認識阻害も解除されたという。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」から舜胤さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からセイン=ディバンさんが去りました。