2018/01/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にノーチェさんが現れました。
■ノーチェ > ブルルっと身体が震える。
すっかり日も暮れた頃。 俺はさる豪商の屋敷の庭を歩いている。
別に俺が金持ちとかそういうわけではなく、寧ろ逆の理由だ。
急遽客人を呼ぶことになった豪商がお手軽に警備の数を増やしたいが為にかき集められたわけだ。
建物の中、窓と壁を隔てた向こうからは着飾った貴人達の姿が見え、笑い声も聞こえる。
窓の隙間から覗くと、見たこともないような高そうな料理が並んでいた。
「ああ、腹減ったな…。」
夕方から休むことなく巡回をさせられている俺はいいかげん背中とお腹がひっつきそうだ。
腹の虫もすっかり鳴くのを諦めてしまっている。
腰に差しているサーベルが重く感じてきた。
■ノーチェ > 「お、交代か?」
いいかげん手足の感覚が無くなりそうに冷えた頃に、知った顔が現れる。
一緒に雇われたメンバーの一人だ。
豪商の差し入れか、湯気の昇るカップを持っている。
匂いから察するに異国の茶の様だ。
「俺も呼ばれるとするわ。 じゃーな。」
交代とハイタッチをしてから俺は建物へと入っていく。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からノーチェさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にアリルネージュさんが現れました。
■アリルネージュ > ローブを纏い、フードを目深に纏った女が夜の道を歩く。
富裕地区で衛士の目は光っているとは言え、不用心にも思えるかもしれない。
おまけにローブの下は娼婦もかくやという踊り子の衣装のままである。
寒さは耐性や魔力の循環でどうにでもなるとは言え、傍目にそれが見えればいかにも寒々しい恰好だろう。
歩きながら、ほう、とわずかに嘆息。
仕事で招かれていたのだが、事情が重なり中止とは。
似つかわしくもない富裕地区を歩いているのはそのためで。
こんな事なら平民か、貧民区で踊っていればよかったかしら、と考えるものの後の祭りである。
■アリルネージュ > その歩みが、ふと止まる。
女の横にはかなり大きな教会。
その威容を見上げ、フードから覗く口元がわずかに笑みの形に。
教会とはある種の聖域である。
自分達のようなものとはとんと、縁がない。そう思ってはいたのだが。
「…ずいぶんと。腐っているものね。」
漏れ出る淫気は隠しようもない。
おそらくは地下からだろうか。何か行われているのは確かだ。
淫魔たる自分には隠そうとも視えてしまうのだから。
貴族様とシスターの乱交とか? 想像するだに愉快そうなものだ。
おもむろに乱入して混ぜてもらうとか…悪くない。
そんな風に足を止めて考えていれば、それなりには目立つ、かもしれない。
目に留まるか、ぶつかるか…そんな事がおきても不思議ではないだろう。