2017/11/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にアンネリーゼさんが現れました。
■アンネリーゼ > 冬も間近となった頃、雪すら降りそうな冷え込みの中、少女はぷかりと煙管を燻らせる。
以前古物商から購入した東方世界の一品で、鼈甲というらしいつやつやした細工が何とも綺麗な代物である。
燻らせればほんのりと甘い煙が喉の奥へと流れていき、吐けば白い煙が揺らめき消える。
ぷかり、ぷかり。時折煙を輪の様に吐き出して遊びながら。
「はぁ、随分と寒くなったわねぇ。おかげで皆もこもこな服を着ちゃうから目の保養が足りないわぁ」
嘆息しながらもう一度、ぷかり。小さな火種が赤く色づいて、夜道にぼやりと浮いていた。
■アンネリーゼ > こうして過ごしている間も、夜は少しずつ更けていく。
人通りが少なくなる通りは、明かりの割には閑散としている。
富裕地区ともなれば、治安がいいから人も出歩いているかと思ったのだが。
「当てが外れたかしらねぇ……こう、かわいい子がいたら悪戯しちゃうのだけれど」
思い通りにいかないわぁ、と嘆息しながら、緩やかに煙管を燻らせる。
少女、絶賛退屈中。退屈は猫を殺すし、少女をぐったりさせるのだ。
■アンネリーゼ > 夜も更ければ少女は不機嫌に、アトリエへと戻っていく。
退屈とは、何よりも強い毒なのだ――。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からアンネリーゼさんが去りました。