2017/09/16 のログ
コンスタンス > (詰る言葉に勢いが無いのも、眼差しが自然に濡れてしまうのも、
―――答えは直ぐ、目の前にあると知っている。
けれど其れを口にすれば、もう取り返しはつかないのだろう。
其処まで分かってしまったからこそ、彼の黒髪を梳き撫でる手指に熱が籠る。
何も知らない、好奇心ばかりが旺盛な子供のように、質問を繰り返して―――)

………そうね、怖かったわ。
其れに、とっても傷ついた………でも、
一番傷ついたのは、恐ろしかったのはね。

目覚めたとき、貴方が居なかったこと。
独りきりで、冷え切ったベッドの上に取り残されたことよ。

(其れでいて、此のロザリオを見つけた時、己は更に怯えたのだ。
絡めとられてしまう予感、もう、逃げられなくなる予感。
けれど、―――――捜してしまった、見つけてしまった。
心の柔らかいところへ、これ以上、傷を負いたくなかったのに。

頬に触れる唇は甘く、優しく、あまりのあたたかさに涙腺が決壊し、
堪らずに瞼を閉じれば、ぽろぽろと大粒の涙が零れ落ちる。
ロザリオを絡めた掌を彼の胸元へ宛がい、其処へ、自らの胸を押し当てるように抱きついて)

―――私、綺麗でも、清らかでもないわ。
王族だもの、……きっと、もっともっと、醜く穢れるわ。
でも、……でも、だからこそ、…………

(誤魔化すことは、きっともう出来ない。
喩え、一瞬後に拒絶されるとしても―――只、一度、口づけが欲しくて。)

………ねぇ、もっと……綺麗だって、言って。
私のこと……綺麗だ、って。欲しい、って……嘘でも、良いから。

(閉ざした瞼が、薄く開いた唇が、蒼褪め、小刻みに震えている。
涙の筋が描かれた頬は、其れでも僅かに、赤みを帯びていたけれど。

―――――そうして、彼の反応を待つ間は、まるで永遠の様に感じられた。
永遠に此処でこうして、彼の腕の中に居られるのなら、
其れでも構わない、とさえ、思っていたのだけれど―――――。)

ご案内:「王都マグメール富裕地区 教会」からエルバートさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール富裕地区 教会」からコンスタンスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にロイナさんが現れました。
ロイナ > 街路に設けられた灯りも届きにくい、薄暗い路地を淫魔の少女は歩いていた。
適当な家にお邪魔して女の子を貪った帰り道。まだどこか足りない心地を覚えながら歩く。

「あーぁ……どっかにかわいい子いないかなー」

ぼんやり呟いても叶わぬことであるのはわかっているけれど、一々どこかの家に侵入して…というのも中々面倒くさい。
今日は諦めてさっさと帰ろうかなー、なんて考え始めてもいた。

ロイナ > 「……やっぱりねー」

暫く歩き回ってみたが、収穫など得られそうにない。
残念そうにため息をついて、早足で路地を後にした。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からロイナさんが去りました。