2017/06/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にレアさんが現れました。
レア > 太陽が沈み、各所に明かりが灯り始める時間帯。街の中で一際眩しい明かりが灯る富裕層が住まう区域、大きく、そして豪華な家々が建ち並ぶ屋根の上に、一つの人影が音もなく着地した。
レア > 黒い影は音を建てず、まるで猫のようなしなやかさで屋根の上を飛び回る。そして、一段と大きな豪邸、その家の上で足を止めた。

「さて、と…ここね……」


話を遡ること一週間程前、この家に住む資産家のおとこがゴーレムを手に入れたという噂が貴族達の中での駆け回った。
無名遺跡から掘り起こされたとされるそれはなんでもその辺のチンピラや魔族が罠として仕掛けていたものではなく、正真正銘。遺跡と共に作られた代物だという。

「そんな素敵な物、ただの金持ちの倉庫で腐らせておくのは損失よね…せっかくのゴーレムが可哀想だわ」

マスクを被った顔で心底憐れむような表情を見せると彼女は屋根の上から隠れるように周辺の人影確認する。

レア > 「えーつと…門番に2人、家の入り口に1人ら更に徘徊してるのが3人…これは中にももう4〜5人見ると見た方がいいかしら」

彼らの服装は戦闘の為に作られているものだが得物は両手剣からナイフ、槍と各々がバラバラ。更に統率性が見られないところを見るとどうやらターゲットは冒険者を番犬代わりに雇ったらしい。

「ふふ…金に物を言わせて雇って腕利きってところかしら?さぁて、じゃあどこから行きましょうか…」

気合を入れるようにマスクの位置を直し、小さな跳躍で屋根から地面に飛び降りる。
次の瞬間レアの身体は、そのままの勢いで地面に溶け込むように消えた。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からレアさんが去りました。