2017/05/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある一軒家」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 【待ち合わせ待機中です】
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある一軒家」にノアさんが現れました。
セイン=ディバン > 夕暮れ時。富裕地区の道を歩く人の姿。
全身服装としては整っているものの、どこもかしこも土と埃まみれ。
そんなボロボロ姿の男は、とある民家の前に立ち……。

「おぅ……ここ、オレの家だから先に上がっててくれや。
 念話でメイドに話は通してあるから。俺は一応、このガラクタ共を金に換えてくる」

男は同行していた女性にそれだけを告げると、スタスタと道を歩き、知り合いの道具屋にて手持ちの物品を買い取ってもらった。
なんてことはない。知り合いとの共同の仕事。遺跡の財宝探し。

結果は……見事な空振り。完全にはずれという訳でもないが、大儲けというわけでもない。
換金額、実に1000ゴルド。ちょっと良い食事をしたら吹っ飛ぶ額だ。男はため息を付きながら家へと戻った。

一方、女性が家に入れば、二人のミレー族の少女が、恭しく一礼し出迎えるだろう。

『ようこそいらっしゃいませ。ご主人様より、お話は伺っております』
『湯浴みの準備が整っております、こちらへどうぞ』

二人の少女メイドはそう言い、女性を風呂へと案内するだろう。

ノア > げんなり。額にそう書かれているような、 覇気の無い表情。其の理由は前記の通り、 労力に対しあまりに寂しい結果から。薄手のローブに装束姿をすっぽり覆い、 序でに "げんなり顔" もフードに隠しながら、 先導されるまま貴方の家へ。

「 念、 話..... ? まぁ、 いっか..
ん、 わかった。じゃ お邪魔します。」

念話ってどんな感じ ? とか、 あたしにも話し掛けられる ? とか、 普段なら色々と聞くだろう女も.. 随分と疲れているせいか、 特に話を続ける事なく。家主の貴方に一言告げてから、 一足先に脚を踏み入れた。

( しかし、 まぁ.. こんなデカい家構えてるなんて。くそぅ..... )

民家と呼ぶにはあまりに立派な住居の外観を、 興味深げに.. そして、 ちょっぴり羨ましげに見ながら。ドアノブ手を掛け、 再度「 お邪魔しまーす 」と告げて扉を開ければ ──

「 .........っ、 どうも.. 」

話には聞いていた可愛らしいメイドちゃん ×2に、 何とも丁寧な出迎えを受け。湯浴みの準備が出来ていると言う彼女らに促されるまま、 浴室へと導かれる。改めて視線落とせば、 土埃に汚れた薄灰色のローブはグレージュに色が変わっていた。当然、 其の中の装束も汚れてしまっているから、 すぐに身体を洗えるのは物凄く有難いのだけれど..

( なんか、 色々想像以上.. )

立派な内装や、 よく出来たメイドちゃん ×2に、 まるでお嬢様にでもなったかのような扱いを受け。平然装った表情の下に、 ほんの少しの戸惑いと嬉しさを隠しつつ浴室へ。

「 じゃあ、 遠慮なく。」

此方で御座います と、 脱衣所の扉が開かれ。にこりと、 軽い会釈を返しながら中に入り。きっと、 何から何まで用意されているだろう浴室。ローブも汚れた面が付いては籠が汚れてしまうからと、 内側に畳んだり。

セイン=ディバン > ため息を繰り返しながら家にたどり着いた男は、そのまま食堂へと向かい、適当に酒を取り出し、飲み始める。所謂、『飲まにゃやってられん』状態である。
そこに犬のミレー族メイドが合流し。

『お客様は湯浴み中です。いかがいたしますか』
「あぁそうか、案内ご苦労。適当にツマミを作ってくれ。
 アイツも結構飲むんでな」

そう言いながら、どんどこ酒を取り出す男。そのまま袋から金貨を取り出し、区分けする。以前の約束通り。取り分は男が3。女性が7だ。

そうして女性を浴室へ案内すると、そのままネコのミレー族メイドは、ニコニコと笑いながら。

『失礼致します。お手伝いさせていただきますね』

などと言い、女性の衣服を脱がせるのを慣れた手つきで手伝っていく。
そのまま衣服を籠に入れ、それを持ち上げると。

『代わりのお着替えは今お持ちいたします。こちらは私が洗わせていただきますね』

などと、これまた慣れた様子の言葉だ。そうしてニコニコとしたまま脱衣所を出る間際……。

『……お姉さん。もうご主人とは寝たんですかにゃ?
 と、す、れ、ばぁ……今晩は、しっぽり一発ですかにゃぁ~?』

などと……お客様、に言うべきではない事を口にしながら。
メイドは『にゃははははは』などと笑いながら脱衣所から出て行った。



「……おいネコ。何バカ笑いしてる?」
『何でもないですよ、ご主人様』

通りがかったネコに、男が尋ねるもネコはそ知らぬ顔。
なんなんだ、一体……と男は思いつつも、グラスを二つ用意し、ワインを準備する。
『ダンセ セーペンツ20年物』。高級ワインの一つだ。お値段250000ゴルド。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 とある一軒家」にノアさんが現れました。
ノア > 畳んだローブを籠に入れ、 脱衣所の扉が閉まるのを待っていると.. 何故だろう、 ニャンコだけが残ったまま扉が閉められた。

「 ぇ..... 大丈 夫、 これくらい自分で.. 」

そっと伸びてくるニャンコの手によって、 うだうだ言っている間に あれよあれよと脱がされて。汚れた装束を丁寧に、 且つ手際よく回収したニャンコに完敗。

「 .........参りました.. いや、 ありがと。じゃあお言葉に甘えて、 お願いしちゃうね。
───── っ、 なっ.. ?! 」

洗濯と代わりの着替えを素直に頼み、 浴室に脚を踏み入れようとした其の時.. まさかの悪ニャンコ登場。ぴくっと肩を竦め赤面していると、 言い返す間もなく笑いながら立ち去られ。

「 ったく.. 主人が主人なら、 メイドもメイドね。きっとアイツ、 あのワンコとニャンコにも手ェ出してるんだわ。」

ぶつくさ、 けもみみメイドとの夜を妄想しつつ。まずは掛け湯で身体を清め、 髪から身体の隅々まで.. じめじめとした遺跡の罠を掻い潜った疲れと汚れを、 これでもかと洗い流した。

「 ふは、 ぁ.. 」

やがて、 ほんのり身体も温まりほんのり上気した姿で、 備え置かれていた石鹸のいい香りを纏い浴室を出る。代わりの着替えはどんなものだろうか..... 何にせよ装束はニャンコに回収されてしまった為、 しっかり身体を拭った後 用意された其れを身に付けた。

セイン=ディバン > ちまちまと金貨を分配していた男だったが、それも無事に終えると、一つ伸びをし。丁度そのタイミングで犬メイドが小腹を満たせる料理を並べ始める。

『本日はお野菜と魚介類が安かったので、それらを使用しました。
 あの女性のお客様は苦手な食べ物はありますでしょうか?』
「いや、ねぇと思うぞ。アイツ結構雑食系」

そんな会話をしている横を、ネコがとことことバスローブ片手に移動中。
男は、女性が上がったら俺も入るか、と考え。



『こちらにバスローブ置いておきますにゃー。
 それと、お背中流しましょうかにゃ? なんなら、身体の隅から隅まで』

ネコメイドが、脱衣所にローブを置きながらそう言う。が、相手の返答を待たずにそこから離れる辺り、タチの悪い冗談だということはすぐにわかるだろう。
そうして、脱衣所から出たネコメイドは、洗濯をしつつも耳をピクピク動かし……。



『ご主人様。そろそろお客様、お風呂上がるみたいですよ』
「そうか、じゃあ、俺も汚れを流すかな」

そう叫ぶネコメイドに答え、男は脱衣所の前へと移動する。
ここで脱衣所に突撃して、相手の裸を見てしまうなどという素人のような失敗はしない男だ。
何より……男にとっては、今は女性の肌を見るのは、かなり気まずいという思いがあり。

ノア > 用意されていたのはバスローブと、 それから ふわふわの室内履き。これならまだ湿ったままの長い髪を気にする必要も無さそうだと、 一安心。素肌の上に羽織ると 其の肌触りの良さに感心しつつ、 室内履きに脚を入れ脱衣所を出た。

「 .........ん、 お帰り。家主より先にお風呂頂いちゃったよ、 お陰でさっぱり。それにしても.. ほんと "よく出来た" メイドね ? 」

扉を開けると、 丁度此方に向かってきていた貴方とバッタリ。一足先にさっぱりとした表情で、 にこりと首傾げ.. メイドに関しては、 洗濯中のニャンコを横目に見詰めながら付け足した。

「 セインも入るんでしょ、 何なら.. 背中流してあげよっか ? 」

勿論すっかり身体も温まっているから、 これ以上湯気にあたれば逆上せてしまうのだけれど。ふふ、 と悪戯に冗談を告げるあたり.. 悪ニャンコと然程変わらない中身。

セイン=ディバン > ドアの空く音に合わせ、一歩下がれば。女性と目が合い。
……オマケに。なにか嫌味を言われた気がするが、男はため息を吐きつつ頭を掻く。

「あぁ、そりゃよかった。
 ……ハァ、スマン。ウチの馬鹿メイドが粗相をしたみたいだな。
 後で叱っておく」

女性の言葉に、すぐピンときた男は、申し訳なさそうにそう言い、女性の横をすり抜ける。

「いや結構。食堂にツマミと酒がある。適当にやっててくれ。
 あぁ、あと換金額だが、一応1000ゴルドにはなった。
 お前さんの取り分は700だ。受け取っておいてくれ」

女性からの悪戯な笑みと声にそっけなく応え、男は脱衣所へと入る。
正直、湯上りの女性は魅力的過ぎたが……。もしも背中なぞ流されれば、理性の歯止めが利かない気がしたし。
少なくとも、男としては以前の逢瀬の時の決着……というか。
はっきりと、気持ちの整理をつけないと一歩も進めず、一歩も戻れずという状態であり。

ノア > 「 叱らないであげて ? ちゃんと、 丁寧にもてなしてくれた し..... 」

語尾まで言い終える前に、 すっ.. と貴方が真横を通り過ぎる。遺跡の探索中は女も必死だったから、 それ程違和感は感じなかったけれど.. 間違いなく、 貴方の態度が素っ気ない。理由は何となく察しが付くけれど.. 其れを意識してしまえば女もまた、 気まずくなってしまいそうで。

「 食堂ね。ん、 わかっ た.. 」

食堂で待っていればいいという事と、 分け前の事。其の二つだけを伝えた貴方が扉を閉める中、 背中に向け小さく返した。言われた通り食堂へと向かえば、 どうやらワンコが用意してくれていたらしい手料理の数々と酒瓶やグラスが並ぶテーブルへ。既に酒を煽った形跡から主人の席を見定めると、 其の対面に着席した。すると間もなくメイドがやって来て、 お注ぎ致します と口にするも

「 ん.. こんなご馳走や銘酒、 一人で先になんて楽しめない。だからセインが戻るまで待たせて。まぁ.. 少しくらいの摘まみ喰いは許される、 よね ? 」

やんわりと其れを断り、 家主を待ちたいと告げる。最後にはやっぱり この女らしい余計な一言を付け足すも、 ワンコは手際よく数種類のフルーツを盛った小皿を出してくれた。疲れた身体は糖分を欲していたし、 風呂上がりの乾いた喉に果実の水々しさが嬉しい。デザートフォークで少しずつ口に運び、 よく出来たメイド達に感心しながら貴方を待つ。

セイン=ディバン > 「そうもいかねぇっての。客へのメイドの粗相は主人の不手際だ」

女性からのメイドへのフォローをいなし、男は脱衣所へと入る。
そこで一度立ち止まり、深呼吸……めいたため息を一つ。
どうにも、前回の宿での出来事のせいか。見知った相手なのに距離が測れない。

「……どうしたもんかね。マジで」

扉の外で女性が動いた気配を感じながら、服を脱ぐ。
まずはフロだ。そして、上がるまでに精神状態をクリアにし、フロを上がったらいつも通りに接する。それで解決、の、ハズだ。
そう思っていれば扉が開き、ネコが現れ。

『ご主人様!! お背中流しますっていうかお風呂場でエッチとかどうでしょうかね!?』
「死ね」

いきなり乗り込んできたアホネコを扉の外へと蹴飛ばし、さっさと風呂に入る男。
当然、ここにさっきまで全裸の女性がいたことを意識してしまうが……冷水を頭に浴びて、その妄想を吹き飛ばす。
いつもより早めに上がった男は、用意されていたバスローブに着替え、気合を入れなおした。

「……なんだ。先にやっててくれって言ったのに。
 ま、とりあえずお疲れさんだ。結果は散々だったけどな」

食堂に戻れば、女性は酒に手をつけず、なぜかフルーツなど食していた。
その様子に拍子抜けしつつ、ワイングラスを傾ける。
……意識しないつもりだったが。やはり女性の湯上りの姿は色っぽく。
机に隠れていて見えないが。股間が少しずつ反応してしまっていた。

ノア > よく熟した物を見極めて買ったのだろう旬の果実は、 どれも甘くて水々しく。うん、 きっと買い出しはワンコの仕事だろう.. などと、 勝手な憶測を巡らせながらフルーツを堪能していると ── ドカッ.. 何処からか、 何かそれなりの物が吹っ飛ばされたような音が.. 聞こえた気がした。かくして、 身体を流し終えた貴方が浴室より戻れば

「 どんなご馳走も一人じゃ味気ないでしょ、 だから待たせてもらったの。待ってる間、 彼女がフルーツ出してくれたし。」

ワンコにちら と視線を送り、 最後の一切れを食べ終える。其の際、 視界の端に映ったニャンコが頭を擦っていたような気がするけれど.. まぁ、 気のせいかな と。

「 お疲れ様。ま、 結果は残念だったけど...... あたしね、 あんな深いトコまで行けたの初めてだったから.. 結構楽しかったよ。あんなに大変だと思わなかった、 セインが居なかったら絶対あの罠掛かってたし。」

風呂上がりの貴方は普段と変わらない雰囲気で、 あの素っ気なさは疲れていたから ? などと都合よく片付ける。グラスを手に取り、 注いでもらおうと傾けながら.. 何だかんだ、 遺跡の探索を楽しんでいた様子で話し始めた。やがてワインが注がれれば

「 それで結果がもっと良ければ、 最高だったんだけどねー ま、 乾杯♡ 」

貴方のグラスに向けて軽く掲げ、 待ちわびた其れに口を付ける と ──

「 ぇ...... 何これ、
 ちょっ..... こんなの何処から盗ってきたのよ、 貴族が独占しちゃうから出回ってないって噂なのに... 」

あまりの美味しさにボトルを確認し、 其のラベルを見ては遺跡の最深部以上に目を輝かせた。