2017/04/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にシノさんが現れました。
■シノ > 王都内、富裕地区の一角。
人気のそう無い裏通りは、少々の危険を除けば近道として利用出来る。
決してそういった遭遇がある訳でも無いのだが…
そんな裏通りの中、一人の少女が数人の男に囲まれていた。
まぁ、正確には前に後ろと道を塞がれている、が正解かもしれない。
相手が相手だからだろう、男達は全員素手だ。
そんな連中を前にしている少女と言えば…特に慌てた様子も無く、不思議そうに首を傾げていた。
「え~っと…存じ上げておりません方々ですが、何かしら私にご用でしょうか~?」
のんびりとした調子で問う、余裕というか、状況を理解していないというか…そんな感じだ。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にエミリーさんが現れました。
■エミリー > スン…スン……
薄く感じる大好きな香り
直したての車椅子の上でお日様の光を浴びて半分眠りながら進んでいく
昼間なせいと精算の際に頭を使ったので眠気はかなり強い
でもこの香りの正体を確かめないと
「んぅ…む、ぁ…んん…」
意識は殆ど夢の世界へ旅立っている
匂いの正体、その彼女が男達に囲まれているのがもうすぐそこなのに
まるで見物でもするかのように集団の近くで止まった車椅子で眠るエミリー
それを押す全身黒甲冑の大男。富裕地区らしいとも言える様相だが明らかに異様な2人が辿り着く
■シノ > ここは分かれ道もない一本道、当然、少女の行く道を塞いでいた男達が新たにやってきた2人に気付く。
さすがに、その片方が甲冑姿である事から各々短剣や片手剣、手斧等の獲物を取り出した。
戦えそうな相手は甲冑一人、上手くいけばその甲冑が連れたもう一人の少女も…といった考えでも働いたのだろう。
後ろの数人は、まだ逃げるような素振りさえ見せてない少女の逃げ道を塞ぐようにその場に留まっている。
ちなみに、囲まれていた少女はといえば…
新たな2人の姿を見て、軽く考える素振りを見せていた。
囲む男達よりも、そちらの方が気になっている様子だ。
■エミリー > 「んっ…うぅん~」
大きく腕を伸ばして深呼吸
ぼやけた視界で匂いの元を見れば…おや?と首傾げ
「タマモちゃんはぁ?」
キョロキョロと周りを見ても目的の彼女がどこにもいない
もう一度匂いをクンクン
どうやらあの黒髪の女の人から匂いがする
ゴロゴロと車椅子が進んでいく
「じゃまー…」
途中に居る男達が進行の邪魔なので甲冑のごーさんに退けてもらう
大剣を抜き物言わぬその物々しさと威圧感、並のチンピラでは相対し続けるのもかなりのプレッシャーがかかる
もし判断を誤ってエミリーに攻撃を仕掛ければ…容赦する事はないだろう
■シノ > 2人居る内の少女から、主である者の名前が紡がれる。
考える素振りを見せていた少女が、何か思い出したのか、ぽん、と手を叩いた。
特徴的な相手だ、話しに聞いたりしていたのなら思い出すのは容易かったかもしれない。
いや、それよりも男達である。
どう見ても、獲物として見ている者達の行動から舐められている感じなのだ。
ふざけやがって…!やら、俺達を相手に一人で~…やら、口々に言葉を並べ立てたと思えば、一気に甲冑へと襲い掛かってくる…正しくは、襲い掛かろうとした。
もっとも…お察しの通り、並みのチンピラ共である。
甲冑の放つ威圧感に耐え切れる訳が無く、後ろに居た連中も含め、あっさりと逃げ去ってしまった。
「あらあら~?何とも、あっけないものですのね~?」
そんな男達の様子に、少女も口元に手を添えてくすくす笑いながら、そんな呟きを漏らす。
と、近付いてきた車椅子の少女と、それを押す甲冑。
そちらに対しては、にっこりと笑顔を浮かべてみせる。
「面倒事を除いて貰って助かりました、もう少しで危ない目にあってしまうところでしたわ~」
…あの方々が。そんな言葉が本来は後に続くのだが、それは押し留めておく。
■エミリー > 「ん~~?」
まだまだ視界がぼやける
今のところ分かっているのは黒い人という事だけ
手を伸ばせば届く距離にまで来ればやっと相手が誰なのか思い出す
愛するタマモの……し、しき…
「しきぶとんのシノちゃ~ん♪」
式神がどうしても出てこなかった
いつものそれに輪をかけて頭が緩んでいるせいだろう
大好きな布団に繋がってしまったが名前はちゃんと覚えていた
「なんでおうとにいるの~?」
しかし思い出したのは名前だけ
何故王都で逃げて行った男達と一緒に居たのかが分からなかった
シノに与えられた仕事の話も聞いていたかもしれないが完全に忘れている
今日は完全に思考が緩み切っているのだ
■シノ > 「いえいえ、私は敷布団になった記憶はございませんけど…敷布団…?
まぁ、主様から伺っていらっしゃるのならば…式神のシノですわ~。
え~っと…間違っていたらすいませんが、エミリー様でしょうか~?」
どこから敷布団が出てきたのか、さすがに理解し切れなかったらしい。
首を傾げつつ、改めての自己紹介。ついでに相手の確認。
「私達も色々とありますの~。
今の私はシェンヤンの商人の娘なので、話を合わせて頂けますと助かりますわ~?」
情報が正しいならば、主と居る時にしか思考はしっかり働かないはずである。
そう考えれば、細かくは言わず、今の状況だけを伝えておいた。
…まぁ、また次に会ったら忘れられているかもしれないが。
■エミリー > 「あ~そう、しきがみのシノちゃんだ~♪」
エミリーと呼ばれては~いと返事
敷布団と式神、どう間違えたらそうなるのかはエミリーのみぞ知る所
クンクンと匂いを嗅げばシノの匂いとタマモの匂い
これに釣られてここまで来たのだ
「しぇんやん?
ん~わかったぁ。シノちゃんはしぇんやんのむすめ~♪」
会話の節々に欠伸が挟まる
タマモが居なければ術も効果を発揮しないしドキドキもしない
のんびりゆるーく巡る血では思考がぼんやりふわふわと
次に忘れられているかもしれない、その予想はかなり当たっている
「でも、そっかぁ…シノちゃんもおしごとおつかれさま~」
本音を言えば少し残念だったりする
タマモに会えなかった、その一点が心残り
けれど露骨にがっかりはせずにシノを労う声をかける
どんな仕事なのかは全く覚えていないがタマモの助けになっている事は覚えている
■シノ > 「覚えて頂き恭悦至極、そのまま覚えおいて頂けると助かりますわ~」
期待半分、諦め半分、さすがにそれは口にはしない。
鼻を鳴らす様子に、匂いで分かるものなのだろうかと少し疑問に思っていたりもした。
…とはいえ、実際にこうして来ているのだ、本当に利いているのかもしれないか。
「ありがとうございます、主様以外の労いの言葉は初めてですわ~。
今はまだ人伝での商売となっておりますが、もう少し人手が集まれば、お店を出せるようにもなりますので場所探しをしていましたの~。
…あ、報告を伝える為に主様をお呼びしておりますが、エミリー様もご一緒なさいますか~?」
主に一筋なのも、情報の中にある。
こうして匂いを辿りここに現われたのならば、ついでに会う予定である主のところに連れていっても良いのでは?と考えた。
一応、たまに邸宅に主は現われるし、待ち合わせ等にも使えるだろうとも思って。
■エミリー > 「がんばるね~♪」
喜んでくれた
頑張って覚えておかないと
できるかどうかはまた別として
「ん~そっかぁ……!
ぜったいいくー!」
ポヤポヤしながら聞いていたが主、つまりタマモが来ると分かると元気よく返事をする
とても分かりやすいけど素直なのだから仕方ない
会いたい!と眠たそうだった目が語っている
■シノ > 「えぇ、期待しておりますわ~」
口元に手を添えてくすくすと笑う、いつもの仕草。
本当に言葉通りに思っているのかは…何とも言えない。
「………では、2名様ご案内ですわね~」
うん、非常に分かり易い。
きっと主の名を出せば、操るのは楽だろうな、なんて考えも浮かぶ程に。
だが、そんな事をしてしまえば怒りに触れるのも知っているからやれる訳もないが。
…普段はあんな性格だが、逆鱗に触れればどうなるか分かったものじゃない。
という訳で、普通に案内をする事にした。
2人の前に進み、ゆっくりとした足取りで改めて今の己の戻るべき場所へと向かい出した。
■エミリー > 「ごあんな~い♪」
シノの後ろを同じ速さで着いて行く
着いて行くと言っても頑張るのがごーさんで自分はワクワクしながら目を閉じる
大好きなタマモに会うのだから体力は蓄えておかないと
全く体力を消費する動きをしていないというのは言わないでほしい
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からエミリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からシノさんが去りました。